テンカラ毛鉤の伝統的材料。ゼンマイの綿毛でソフトハックル・フライを巻いてみること。

ソフト・ハックル ウェットフライが好きですな。

もちろんクイル、フェザーそれぞれのウィングを持つウェット・フライ達も大好きなんでありますが、これらをきれいに巻くのはOSSANの拙い技術では至難の業なのであります。

これらのウィングを持つフライをいざ使おうと思っても、製作するときの苦悶、慟哭、悶絶・・・それら生みの苦しみを思い起こしてしまうと、まさにチビチビとしか使用できない小心者のOSSANであります。

そんなワタクシの強い味方がソフトハックル・ウェット フライでありますな。

 

明日は釣行。

しかしフライボックスの弾数が心細く(いつもだけど)、さりとてフライを巻く時間も満足に確保できないような時に、数パターンのソフトハックルウェットをちゃちゃっと補充することが最近のルーチンのようになってしまいましたな。

使用するマテリアルも比較的少なく、シンプルなフライであります。

しかもよく釣れるんでありますな。

理由なんかOSSANにはわかりませんけどね。

少しでも水面系フライへの反応が弱かったり、「魚達が下向いてるな~」と感じる日には必ずキャストするフライであります。

スタンダードなところではやはりオレンジ&パートリッジでありましょうか。

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最近はボディにテーパーを持たせ、人参のようにするのがお気に入りであります。

胴体のフロスはオレンジに限らず各色試しておりますが、まだ特定のカラーに食いが集中するようなシチュエーションには遭遇したことがありません。

このハックルに使用するパートリッジ(ウズラですな)もなかなかにお高いのでありますな。

OSSANの購入している小袋で計算すると一枚当たり31.5円にはなるようであります。そのうちコンプリートを買ってしまう予感もしておるのでありますが、本日の主役はこいつではありませんな(え・・・;)

これですな☟

そう、日本伝統の毛鉤釣りであるテンカラ釣りに使用する毛鉤の胴体部分に使用すると素晴らしい神通力を発揮するともっぱらの評判である・・・

「ゼンマイの綿毛」であります。

こいつを大好きなソフトハックル・ウェットの胴体に使ってみたかったのでありますな。

本来テンカラ毛鉤のハックル部分にはキジの剣羽根と言う部分を使用するようでありますが、これまた非常に高価なマテリアルなんでありますな・・・

しかもこの羽。

一羽のキジから一対。二枚しか採取することのできない貴重さであります。

その一枚を縦半分に割いて用いるとの事でありますが、要するにキジ一羽で4本の毛鉤しか巻けない・・・という代物であります。

夢にキジが出てきそうでありますな。

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参考に、通販で販売されているそのお値段は・・・

ふむふむ・・・ダイド(染色)されておるものもあるのですな。

毛鉤一本分にすると77.5円(送料込み)でありますか・・・

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・・・ひゃあああ~~;;

いけませんな!

リスキーです!危険すぎます!

そっちに行っては決してダメでありますな!!

OSSANの事でありますからな・・・

「ちょっと一袋だけ。お試しにw」等と購入してしまって、よせばいいのに気に入ってしまって、「ああ、コレでボックスを一杯にしたらさぞ壮観であろうなあ・・・」等と考え始めてしまうんでありましょう。

しかも「古式ゆかしい毛鉤を収納するに見合うボックスも欲しいかも♡」等と物欲がエスカレートしていってしまうことも火を見るより明らかなお約束的既定路線と言えそうであります。

欲しくなったものを考えなしに購入してしまい毎月のように銀行残高に汲々とするOSSANとしましては、剣羽根方向へは決して振り向いてはいけないと思うのであります!!

少々呼吸が荒くなってまいりましたが、取りあえずゼンマイの綿毛方向だけに視線を固定して落ち着いてまいりましょう。

今回の主役はあくまでもボディ材なのであります。

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こ・・・この残念感はどうしたことでしょう・・・;;

小袋から引っ張り出して見ると、なんと言いますか・・・・

ゴミにしか見えませんなw

ほら、ポケットの底に溜まったあの綿埃を茶色くしたイメージと言いますか・・・

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下段右から二番目がゼンマイであります。量はたっぷりで一コマに収まりません。使い切れるんでしょうか・・・・;

通販ページの商品説明には『一般的ダビング材に比べて、スレッドに撚りつけるのは少々難しい。その場合は茹でて乾かしてから使ってみ?多少まともになるから。』とあります。

しかし繊維が短く弱く、撚り付け難い感じはしますが丁寧に扱えばそんな面倒くさい下処理をしなくても大丈夫だと感じましたな。

OSSANの性格的にも、それは無理な相談であります。

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ボディへダビングした状態で水を含ませてみましたな。神通力は・・・感じられませんw

当たり前なのでありましょうが、動物性のものと植物性のものとで、こんなにハンドリングが変わるんですな・・・

OSSANとしましては、このゼンマイの綿毛はニンフ類を巻くほうがしっくり来る感じがしております。

ですがまあ、とりあえず当初の計画通り、なけなしのパートリッジをハックリング・・・・

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長すぎますな。まあ、コレはこれで有りでありましょう。

あちこちで、実はいい思いをしたコック・デ・レオン。

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更にバランスが悪くなっているように見えますが、気のせいであります。

こんな状態でも何故かよく釣れちゃったりするんですな(フロスボディの時は・・・)。

お次はお気に入りのマーチブラウン・ブラマ・ヘンで・・・

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フムフム・・・ファイバーの長さのせいでもありましょうが、こちらのほうがカラーも合っておりしっくり来ますな。

今後はこれらとニンフ類への使用で参ることといたしましょう。

ピッキング(モジャモジャ感が欲しくて)してしまうと繊維が弱いのでボロボロになって抜けてしまいますな。

あくまでも撚り付け、出来上がったままで勝負しなければいけないようであります。

コパーワイヤでリビングしてみるとこれまたいい雰囲気。耐久性も上がるでありましょう。

ニンフを巻くにはモジャモジャの部分にハーズイアーを付け足す等の工夫も必要になりそうであります。

ピーコック・ハールをあしらっても素敵に虫っぽくなりそうでありますな・・・

マテリアルを揃えはじめの昨年とは異なり、今年の冬は色々と楽しめそうであります。

ふふふ・・・・

さ、キジの剣羽根もポチろうw