イヤ、どうも昨年末あたりから酷い精神状況でありますな。強烈な「何もしたくないモード」が続いております。
世は前代未聞、2度目の緊急事態宣言下。しかも期間延長のおまけ付き。
呪わしい我が勤め先でも時短勤務が続いており、娘と鑑賞するサブスク・アニメにも疲れてまいりました。
いい加減、指先くらいは動かす事を考えた方が良さそうであります。
残念なことにフライ・フィッシングに出かけたい季節と、自転車に乗りたくなる季節はガッツリ重なってしまっておりますな。
いずれにしても暖かい季節には、体力の続く限り動き続けなくてはならないのであります。
今後世の中がどうなるかは予測もできませんが、弾不足には陥らないよう準備だけはしておかねばなりません。
やはりフライはこの時期に巻き貯めておくのが得策であります。
今一つ気乗りしないまま、昨年のうちに買い求めて未だ手を付けていないマテリアルを並べてみます。
どんなフライを巻こうと考えて手に入れたものか・・・
思い出すのに少々時間を要する物まであり、どれだけタイイングから遠ざかっていたのかがわかるというものでありますな。
そして、
いつの間にか増えていたフォーセップたち。
昨年はドライフライやバーブレスフックを使用することが多く、出番の少なくなったツールでありましたな。
この中でも舶来ブランドと憧れて購入した、先端がベンドしたタイプのもの。
これが非常に使いにくいのでありました。
ニードル(フックアイの詰まりを解消するためのものですな)が装備されているのは良いのですが、この位置が微妙かつ絶妙であります。
事あるごとに指に刺さるのであります。
もっと気をつけて扱えば良いのでしょうが、フォーセップを使用するのは得てして魚に集中しているときであります。
生来の粗雑さも相まって、幾度フィールドで流血しつつ呻いたことか・・・
とうとう持て余して、フィールドに持っていくことは避けるようになりました。所謂、「お蔵入り」しておったのでありますな。
しかしある日、雑誌を眺めていて今後の身の振り方が決まりました。マシュマロ・ボディを熱処理するときに使えそうなのであります。
なので今年のフライ巻き初めはマシュマロフライに決定(やっと本題だw)。
季節感が・・・などと言ってはなりません。
これまで投げていたマシュマロ・フライは、ファイバーの折り返し部をティペットで結んだタイプのものであります。
コレらに加えて、今季はヒートシール処理をしたモノも試してみる事にしましたな。
ファイバー束の一端を炎で炙り、熱溶着します(heat treatment weldingですな)。
そのファイバーを挟むために、このカーブしたフォーセップを使うのであります。
こうして造ったマシュマロ・ボディを使って、シマザキ・マシュマロクイーンというフライを巻いてみます。
言わずと知れたタイイング界の大御所のパターンでありますな。
何とかクイーンと名がつくフライでは、ピーコック・クイーンやクイーンof the ウォーターズなど、ウェットフライのイメージであります。
しかしこれはドライフライなのですな。
しかも「クイーン」は、ハックリングのためのディアヘアを、「くい〜ん」とバインド・スピンすることの擬態語ということであります。
本流系の大場所やここ一発のポイントで、フライに存在感が欲しい&強力な浮力が欲しい時などに出番となるかな・・・と考えております。
併せてエルクヘア・ディアヘアの代わりに、マシュマロファイバーをウィングとしたカディス(?)も巻いておきます。
エルク、ディアともに、パイロットフライとして非常に頼りにしているフライであります。
しかし使い続けるうちにヘアの芯部まで含水してしまうと、各種フロータント処理をしてもすぐに沈むようになってしまいます。
翌日まで乾燥させたとしても、おろしたてのような粘り腰は失われておるのでありますな・・・。
なので「材質自体が吸水しない」とされるマシュマロファイバーを代わりに使えば具合が良いのではないか・・・と。
ああ、もう絶対
カディスじゃありませんwww
しかしまぁ、
「何んだかわからないけど、丸っこくて栄養がありそうな虫っぽいナニか」
くらいには見える・・・かな;;
シモリ・インジケーターにも食ってくることがあるくらいだし、雑誌にも載っていたパターンだし、全くダメということもないですかな?
以前悪戯で巻いてみた、フルーツキャップ・ネットをインジケータに使用したフライは気に入りませんでした。
釣果もあり水面での視認性も良かったのですが、空気抵抗が大きくバランスも悪く、何より水面に浮かぶ光景が好みでありませんでしたな。
釣れれば良いと言うもんでも無いのであります。このマシュマロヘア・カディスなら、何とか許せる雰囲気ですかな?
これは実際にフィールドで試してみないと分からないトコロであります。
OSSANがマシュマロ・ボディのフライを用いたいと考えるシチュエーションは
- 深場から魚を浮かせたいと考えるとき。
- 比較的大型の陸生昆虫の存在を意識したとき。
- そのポイントにいる、一番大きな魚に食って欲しいと考えるとき。
- ボリュームとインパクトのあるフライで、反射的に食って欲しいとき。
- 広範囲から魚に寄ってきて欲しいとき。
などであります。
こうして書き出してみて思いましたが、ほとんど自分の都合でありますな。
マッチtheハッチを重要視するフライフィッシングの考え方からは、ずいぶんかけ離れておりますw
しかしそのようなスマートな釣りが出来るようになるには、何もかもが不足しておるのですな。
知識も場数も魚たちとの出会いも、まったく足りないのであります!
今年もひたすら神経の戦ぎだけを頼りに、こうして巻いたフライ達と共に勝負していくことになりそうであります。