長い長いオフシーズンをやり過ごし、待ちかねた季節がやってきました。
今年の初釣りは、養沢毛鉤専用釣り場へ参ることにしておりましたな。
大人気エリアですので、私的に連休や週末には決して出かけない釣り場であります。
また、それほど標高も高くない里川でありますな。季節が進み気温が高くなってくると、更に足が遠のきます。
しかし3月に雪の残っている可能性の低いフィールドでもありますので、年初には鈍った感覚を取り戻すための「道場」として伺うのが恒例となっております。
「明けましておめでとうございますw」
短いとは言え禁漁期間も設けれられる養沢であります。年に二度の新年があるのですな。
エントリーと挨拶を済ませると、10時前で入漁証バッジは13番でありました。
平日とは言え好天であり、すでに事務所下には数人が見えましたので遠藤前でスタートすることに。
側道から覗き込むと、数尾のヤマメが見えましたな。こちらの存在に気がつくと、あっと思う間に姿を隠してしまいました。
この数日間で相当叩かれているのでしょう、例年通りのキビシイ解禁を覚悟いたしましたな。
とは言っても、当日に釣果の焦りは微塵もありませんでした。
この日は解禁ということに加え、昨年から楽しみにしていたバンブーロッド・デビューを目論んでおったからであります。
完全にデコったのでは話になりませんが、久しぶりの川歩きを楽しみ数尾に遊んでもらえれば、それで十分という気持ちでありましたな。
遠藤前〜神谷堰堤まで釣り上る間に、フライを#20、ティペットは7Xまで落とすことになりましたな。
フライフィッシングを始めた当初、完膚なきまでの敗北を味わわせてくれた堰堤は、随分と様子が変わってしまっておりました。
渇水の影響もあったでしょうが、とても小さく浅くなっておりましたな。
早春の淡い日に隅々まで照らされ、何物かが潜んでいそうな凄みは無くなっておりました。
こんな状況で、アイツはまだ生き延びることができているのであろうか・・・?
今期初釣果である泣き尺レインボーが絞り込んだ竹竿の感触にワクワクしつつ、同時に寂しいような気持ちも引きずって、側道へ引き返したのでありました。
この日は数尾のヤマメを手にすることもできましたが、積年の宿題である「標識ヤマメ」が釣れないので、約二週間後に再戦しに参ることにしましたな。
それほど通い込んでいる訳でもないので当然なのかもしれませんが、もう足掛け7年となるのであります。
そろそろ「記念バッジ」なるものが欲しいのでありますなw
日常の疲労感が残り、足腰や節々は痛み、目もかすみ気味でフライをうまく結べないという釣行でありましたナ・・・
自分にしては矢継ぎ早と言えるペースで再訪したのには、標識ヤマメ以外にも訳がありました。
入手していた、もう一本のバンブーロッドを試したかったがためであります。
それぞれについては別の機会にと考えておりますが、できるだけ日を空けずに実釣を行っておきたかったのですな。
二週間前と比べて更に気温の上がったこの日、ミッジフライを駆使する必要はありませんでした。
ライトジンジャーのカゲロウたちが高く低く飛び交い、魚たちさえ時折空中を飛んでおりました!
そこここにあるカエルたちの卵も順調に育っており、間も無く大量のオタマジャクシが生まれてくるでしょう。
生命で沸きかえるあの歓びの季節が、もう少しのところまで来ているのでありますな!
主に継数と財政的不安感等により、バンブーロッドを厳しいフィールドで使う気にはなれません。
しかしたった二度の実釣で、この魅力に囚われてしまうアングラー諸兄の気持ちが解ってしまった気もしますな。
キャスティングや魚とのやり取りにおいても、グラファイトやグラスにもない、なんとも言えない味や楽しさ、そして優位性すらがあるようなのです。
今期は可能な限り、その辺りも探求していきたいと考えておるところでありますな。
今回も標識山女魚は釣れませんでした。緑が濃くなったら、もう一度くらいは来てみましょうかな?
訪れる度に悶絶させられてきた養沢で、満足なシーズンスタートを迎えられました。
川が変わっていってしまうのと同様に、何かしらワタクシにも変化があるのでしょうな。
新たな道具によるモチベーションUPがあったとは言え、少しは腕の方も上達した・・・ということであれば良いのですがネw