この釣行に関して、どうもモヤモヤが晴れておりません。
しかしどんどん今シーズンの計画をこなして行かねばなりませんので、忘れないうちにメモとして残しておくことに致しました。
釣行記としてのエントリが前後しておること、ご容赦くださいませ。
鬼怒川本流の上流部へも出かけておりましたな。此方も二年前にやっつけられた場所であります。
結論から平たく申しますと、
今回も釣れなかったんですなw
鬼怒川の上流域。栗山漁協管内の二年前と全く同じエリアへ入渓しました。
朝方に一度だけ、「フワ~」と20㌢中頃の岩魚が出てきましたが、フライを見切られてそれっきり。
そこから午前一杯を遡行に費やしましたが、ウンともスンとも言わないので大変に焦ってしまいましたな。
上流へ行けば行くほど、ポイントも反応もプアになることは分かっておりましたので、川を変えてみる事にしたのであります。
再びD谷へ向かうのも芸がない気がして、同漁協管内で別の溪へ行ってみることにしました。
何らかの下調べをしていたわけではありませんでしたな。
カーナビに示される川の形と、生活道らしき表示の在り方だけが頼りの、当てずっぽうでありました。
幹線道から外れ、道に迷いつつ徐々に川へ近づいて行きました。
苔むした路上へ朽ちた木々の枝が散乱し、廃屋や空き家と思しき建物が点在している地区に入り込みましたな。
その時点で、既にナビが示す自車位置は空白を進んでおりました(古いだけなんだけどw)。
其処ここに人工物が見えるにも関わらず、人々の生活感が感じられません。まるで廃村にでも迷い込んだ気がしましたな。
「なんだか寂しいところに来ちゃったなぁ・・」と思いつつ尚も車を進めると、あろうことか道脇の木の上に
クマが居やがりましたよ;;
まだ身体も小さく若い熊のようでしたが、向こうも相当驚いたのでしょうナ。
転げ落ちるように木から降りたと思ったら、あっという間に茂みの中へ駈け込んでいきました。
「おいおいおい・・・いくら人の気配がないとはいえ、これだけ人家もあって、しかも真昼間なんだぞ? そんなに気安く出没されても困りますな;;」
その後見つけた駐車スペースで身支度する際、しまっておいたクマ避けの鈴とスプレーを帯びたのは言うまでもありません。
辺りの気配にビクビクしながら降り立ったその渓は、非常に美しい場所でありました。
岩盤質の河床で歩きやすく、周囲は高い木々に覆わています。フライロッドを振るのに狭すぎると言うこともありません。
水色はひどく透明で、梢を透かして降り注ぐ午後の日に燥いでおりました。
もしかすると大穴のフィールドを発見してしまったのかもwと、熊への警戒心すら忘れさせてくれそうな美渓でありましたな。
ところが、釣り上がり始めるとすぐに気が付くことになりました。ここもまた相当な人的プレッシャーに晒されているという事であります。
魅力的なポイントが連続してワクワクしてしまいますが、走る魚たちは怯え切っている様子なのであります。
そしてその影はあまりに小さく距離も遠くて、「ああ、ここもか・・」と思いましたな。
これだけの美しい渓なのです。昨日、一昨日の週末には多くの釣り人が訪れたのでありましょうな。
少しだけガッカリしていると、80年代のものと思われる空き缶や、ブラウン管TVなどが打ち捨てられているのが目に入ってきます。
ワクワクは急速に萎んでいってしまい、何とも言えない複雑な心境となってきましたな。
暫く遡行を続けると、雰囲気の良い大きな堰堤へ行き当たりました。
大岩に隠れるようにして遠くから様子をうかがっていると、視界の端で小さなライズが起こりました。
少し距離を離し、背中のパックで潰れてしまったオニギリで遅い昼食を摂ることにしましたな。
時計を見ると16時をまわっており、河床の岩などは判別しにくくなってきておりました。
ここを最後に引き返すことにしましたな。
となれば、あのライズは釣らなければなりません。
少々手こずりましたが、ライズの主を確認することが出来ました。
「ウム、これで帰れる」
そう思いましたな。
熊の件があったとはいえ、初めて訪れた美しい渓で釣果に恵まれたのです。もっと喜んで良いはずですし、何なら30分くらい延長しても大丈夫でしたな。
しかしこの時、OSSANはもう帰りたい気分になっていたようであります。
林道を引き返す道すがら、随分と奥まったところへ、数台の釣り人の車が止まっているのを見かけましたな。
行き合うことはありませんでしたが、いくらかの入渓者はいたようであります。
草木が車内から生え出した、相当に古い年式のピックアップトラックが崖下へ落ち込んでいるのも見かけました。
脱輪落下した後に放置されたものか、不法投棄なのか、はたまた何かの事件であったのか。
さらに白骨化しつつある、おそらくは鹿の死骸を路傍に見つけるに至り、
「もうここへ来ることは無いのかもしれんな・・」
と思いました。
いずれも、どうと言う事のない出来事のはずですな。
しかしこの釣行から3週間が経とうとしている今も、未だこの溪の名前を調べようとは思っていないのであります。
コメント
こんばんは!
この渓に入られたのですね。
(捨てられたクルマは未だ残ってたんですね)
ここは結構釣り人が入る渓なんです。
美渓なので、ついつい引き込まれてしまうのですが、魚が少ないので、釣果の方ではガッカリさせられてしまうのです。
かなり奥まで入れば魚も残っているらしいのですが、険しいので、途中までしか詰めた事がありません。
その辺りですと、K俣湖の上に行った方が良い釣果が得られる様です。
熊は私も今年その付近で遭遇しています。
お気を付けて!
sasuraiflyfisher様、こんばんわ。
やはりそうでしたか・・とても綺麗な渓でしたので期待しましたが、都市部から近い場所で良い思いをするのは難しそうですね。
時間も体力も限られる私としては、他を当たった方が良さそうです。
今年も熊の情報が増えてきましたね。お互い気をつけて参りましょう!