娘の運動会も終わり、更なるFUJIFILMデジカメのファームアップを受けて、とうとうカメラ器材のマウント一本化を決意いたしましたな。
これからは比較的軽量、コンパクトなフジフィルム製X-マウントシステムにデジイチは集約することといたします。
思えば娘の誕生直後、それまで中古含むコンデジで写真を撮っていましたが、衝動的にある夏のボーナスの大半を嫁に黙ってつぎ込みD80というデジタル一眼を手にしたことがNIKONとの付き合いはじめでありました。
まあ~怒られたの怒られないの・・・いまだに思い出すとこのことを言い出すことがありますがね。(女は記憶力が良すぎますな^^;)
このD80は今PCで映し出してみても時々ハッとするようないい写真が撮れておりました。ほぼすべてが娘の成長記録。
そのセンサーはたかが1000万画素時代。拡大、等倍鑑賞などもってのほかの解像度なんでありますがね。
バチッとハマるとなぜか心に響いてくる描写をすることがあったのでありますよ。なんとも抒情的に、湿度があり、あったかくて、必要十分な情報量でそのくせ印象派を見ているような。
CCDセンサーですよ?ホワイトバランスもどうしようもない暴れん坊。色かぶりもひどく、高感度なんてISO600位が鑑賞限界でありました。でもシャッターフィールは良かったなぁ。
その後フィルム機へのノスタルジーからか35mmフルサイズセンサーの一眼が欲しくなり、CANONへマウント変更。その際にD80を下取りとしたのであります。
未だにちょっと後悔しております。もしかしたら中古屋で買いなおすかもしれません・・・
CANON EOS 5D-Mk2 は名機でありましたな。一気にボディもレンズも大きくなってしまい機動力が落ちてしまいましたが、吐き出す写真は目を見張る精細さと何といっても素晴らしい奥行きを持っておりました。
随分とあちらこちらに持ち出し、マニュアル・ツァイスレンズも奢り相当のシャッターを切りましたな。カメラバッグを用意したのもこのころです。
PCのハードディスクに貯まってゆく思い出がD80と同等の数に達しようとしていたとき、思いました。「なんか違うな~」・・・
素晴らしい描写です。疑いはありません。でもD80で撮れていた瞬間が撮れていないのですな。映像エンジンから何からすべてが違うんですから出来上がる写真が違うことは当たり前なんですがね。
ちょっとうまく説明できない、何かが決定的に違うと感じるようになってしまったのであります。
そうなってしまうと今まであまり気にしていなかったこの機種独特の”パコーン・パコーン”というまるでバネを弾くようなシャッター音までもが我慢できなくなってしまい、2年ほどでレンズ共々手放すことになりました。
「ん~・・・なんでだろう。描写は本当に素晴らしい。色味もD80に比べればずっと自然な発色だった。でもこうしてみると違う。いや、違うのは当たり前だとしても、写真として訴えかけてくる情景としての印象が良くも悪くもまるで異なっている・・・」
自分のヘタさは棚に上げて悶々としておったのでありますな。そこへNIKONのモンスターフルサイズ一眼D800の発売がありました。
「3600万画素!?マジか。しかも手の届く価格設定。モデルナンバーも80と800・・何だか運命を感じるじゃないか。ニコンだからな。描写もD80と通じるものが有るかも知れないしな。なんだ、戻るんだったらレンズも少し残しておけばよかったなぁ」等とあまり深く考えずに店頭でシャッターフィーリングを確認し、レビュー等ほとんど見ずに購入したのでありました。
いやはや、驚きましたな。この画素数。OSSANのメインPCのディスプレイは26in。1920*1200WUXGAです。コイツで等倍拡大してもディテールがそれほど溶けていない。ものすごい解像力であります。(高性能レンズを使用した場合ですよ)
その代わり手ぶれもしっかり写ってますがねw
気合の入っていないホールドでは輪郭の怪しい写真が量産されることとなりました。
ガシャンガシャンと気持ちのいい「写真撮ってるんだもんね!」というシャッターフィールはなかなか官能的でもあります。もう「ああ、OSSANにはこれ以上のカメラは必要ないんだなぁ」と思える性能、機能。てんこ盛りであります。
手に入れてから5年。こちらもあちこちに連れ出し駄作を量産してまいりました。写りに関して不満は正直ありませんな。
D80に感じた印象は受け継がれているのかと問われれば「否」と言う事になります。D800の写りをD80と比較しても仕方ないと思いますが、D800は発色等も含めて非常にドライですな。
ものすごく緻密な描写(当たり前か)をするんですが、その中に優しさとか、温もりとかのファジーさみたいなものは入り込む余地のない描写をします。(この辺り、レンズの個性によるところが大きいとも思っておりますがね)
「それを求めるならば設定や被写体に求めなさい!」と言われているような描写ですな。
一言でいえば有能です。
頑丈な三脚にがっちりと固定しリモートレリーズで風景など気合を入れて写すと、まるで人に許されていない、何かイケナイコトをしてしまったかのようであります。
魅力的なレンズも次々に発売されており、フォクトレンダーも行っちゃう?と考えておりましたが、とうとう「その時」はやってきてしまいました。
OSSANのタイムリミットですな。
体力が持たないんであります;;
30Lほどのバッグに機材を詰め、「撮影をしに行こう」と言う気が起こらなくなってきてしまったのでありますな。
フルサイズカメラ用の高性能レンズたちは大きく、重く、おまけに価格も重量級でありますな。これらをバッグに入るからといって、
「う〜ん、コイツは今回必要かわからないけどお気に入りだから持って行こう。コレは外せないな、なんたって今回のメインだからな。で、コイツを補う焦点距離のこいつに、まさかのシャッターチャンスの時のためのコイツ。表現のためには外せないストロボ機材一式に、それぞれの予備バッテリー数セット。フィルター類も忘れちゃいけない。簡易クリーニングキットにメディアカード沢山。メイン機がまさかの事態にあった時の予備機として持っていくのはコンデジにするかAPS-C機にするか。合わせるレンズはこれで・・・気合のカーボン三脚とリモートレリーズ。ああ、一脚も持って行きたいんだけどなあ・・・」
全てのシチュエーションに対応するためにと欲張って詰め込めば、出かける瞬間に後悔するような重量となってしまいますな。
OSSANは釣りに行く時は車移動でありますが、こと写真を撮りに出かけるときは電車、バス、徒歩が好きなんでありますな。
機材を厳選したつもりでも一日中機材を担いで撮影が終わり、さて家路につこうと電車に乗り込むと何とも言えない疲労感と腰痛がドッと襲ってきます。
これが恐ろしくて、一眼レフカメラ自体を持ち出すことが非常に少なくなってしまいました。
一昔前、野球選手や力士たちが「気力、体力の限界」云々といって引退していったではありませんか。あの心境に今OSSANは立ち至っておるのでありますな。
寂しい事でありますがね、この事実は直視せざるを得ないようでありますよ・・・
デジタル写真の恩恵に十二分に預かり、後々「ああ、懐かしい。良い写真だなぁ」と思える写真を手にするためには、とにかくフィールドへカメラを持ち出し数多くのシャッターを切ることが肝要だと考えるOSSAN。(下手な鉄砲~理論ですな)
写りの違い云々の前に機材の重量に負けてほとんど持ち出さないのでは本末転倒。
宝の持ち腐れもここに極まれり・・・!
と、言うわけでNIKONの機材を全て手放すことを決心いたしました。体力溢れる若きカメラマンたちよ。どうか大事に使い倒していただきたい。
後継機が発売されてだいぶ日がたちますがね、D800は今現在でも素晴らしいカメラですぞ。
さあ、フジフィルムさん。
退路を断つ覚悟は決まりましたな。
最近はチョット高性能路線に振れているのか、高額かつ重量級レンズのラインナップが充実してきておるようでありますがネ・・・
どうかどうか、バチイイ~~~っとくるマクロレンズ。お願いいたしますな!!
あ、あとXT-2も期待しておりますぞ。