憧れの奥日光・湯川でドタバタかつヨタヨタながらも、心優しいブルックトラウト達に遊んでもらうことができたOSSAN。
もっと釣り続けていたかったと言う思いはありますが、十分に楽しめたと思っております。
ただ一つ、贅沢とは思いますが不完全燃焼を感じていることもありますな。
釣れた魚は全て小さかったということであります;;
標高1500㍍の別世界から帰ってくれば、当然ながら日常が待ち受けております。
たま〜に我が顔面とPC画面との間を黄金色の横腹が掠めていくような気がしますが、”それは気のせいなのである”・・・と思いこんで仕事に打ち込むフリをしなければなりません。
ふとキーボードを叩く手が止まり、川と森林の光景が浮かんできますが決して深呼吸などしてはいけませんよ。様々な要因が絡み合い、淀んでしまっている空気は健康に悪いですからな。
そんな一週間あまりのあいだに関東甲信は梅雨入りのようであります。
もう時間がありませんな。
真夏を迎えて日射とウェーダーが苦痛となる前に、ここは一つ大きな鱒を狙いに行きましょう。
と言うことで、今年二回目となる赤久縄さんへ行ってまいりましたな。
前回は桜満開の中での釣行でありましたが、今日は緑濃く初夏を思わせる気候の中でのスタートとなりました。
都心部は30℃超えの予報であります。
しばらくまとまった降雨がないのでありましょう。受付終了後すぐに源流エリアへ浸透しましたが、悲しくなるほどの渇水状況。
更に水は濁り気味でありました。イヤ〜・・・厳しそうだな〜;;
と思いましたが案の定、終点までにヤマメちゃん二尾と岩魚、チビ虹一尾づつという結果と終わってしまいました。
最初にこの流れを訪れた日のような豊穣とはこの2回、無縁であります。
魚が登ってこない、落ちてこない・・・ということなんでありましょうかな。
残念なのであります。
ワタクシはこの流れの大物ともいつかキッチリと勝負しなければならないのでありますな。
ですがそれは、今日でも無いようであります。
訪れるたびに短く感じてきた(それでも高低差が大きいので身体はキツイけど・・・)源流エリアは、それでも緑溢れ美しいのでありました。
そろそろ屋外でカップ麺を食べるのは限界だなぁ・・・と考えながら昼食休憩であります。
強い日差しにさらされて、滝汗を滴らせながら食べる熱々のカップ麺もまたオツなものですな〜・・・って
んなワキャ~(訳)無い!
・・・大失敗であります。
一体どこに釣りに来ていると言うのでしょうか、赤久縄さんは評判のお蕎麦屋さんでもあるのでありますな;;
仕方ないですな。次は忘れないようにいたしましょう。
ひとしきり大汗をかいた後は駐車場より下流及びダム湖をいじりに行きました。
さすがに土曜日だけあって賑わっておりますな。朝一に受付で並んでらっしゃった気合の入った様子の常連さん達に若者グループやアベック()も加わってなかなかの賑わいであります。
前回の苦い経験もあり、ここからは久しぶりのSAGE#5ロッドでの一本勝負でありますな。
いつかも書いたと思いますが、このResponse(レスポンス)というロッド。9ft #5でありますが無茶苦茶硬いんですな。
レングスも長くて重く、OSSANがこれを使い続けられるのは半日が限界であります。
30㌢以下の魚がかかってもほとんど曲がりません。
では魚がかかった時に楽しめないのかと言えば、手応えがダイレクトにビンビン伝わって来てそんなことはないのでありますがね。
以前使用していた激安系軽めの#5WF(ウェイトフォワード)ラインではキャスティング動作でのロッドの曲がりはほぼ生まれないのであります。
ロッドがラインをはじき出してくれる感覚は乏しく、力任せにこれでもかとロッドを振り回し、無理やりラインを繰り出すようなキャスティングになってしまうのでありますな。
上手な人が使えばそんなことは無いのでしょうが、OSSANにとって疲れることこの上なかったのであります。
ですので今回はコートランド社#6WFラインを用意し、キャスティング時にはもう少しロッドに曲がってもらうことにしたのでありますな。
結果的にこれはうまくいきました。
しっかりとラインの挙動をロッド越しにつかむことができるようになり、動作タイミングを取りやすくなりましたな。
もしかしたら#6DT(ダブルテーパー。太いのはあまり見ないデスね)か#7WFを選んでも良かったのかもしれません。
9ft4Xリーダー+ティペット3ftで組み、重さのある#12ビーズヘッド・リーチがぶっ飛んでいきますな。
やはり赤久縄さんは尾ヒレのコンディションの良いレインボーが多いのであります。体高もパワーも申し分なし!
ガチガチに硬いロッドのせいで溜めがなく、フッキングしたトラウトたちは上方にしか逃げ場を感じられないのでありましょう。ジャンプを繰り返し抵抗します。
信頼をおくオリーブカラーのリーチフライは、もう投げればほとんど魚を連れてくる・・・という大当たりとなりましたな。
いい気になって普段は結ばないオレンジ・紫・ブラック、全てのカラーを試します。これらも釣れはしますがオリーブ程のヒット率ではないことがわかりましたな。
そして色々試すうちにもう2つの発見であります。
マラブーのシッポを短くしたほうがヒット率が明らかに上がること。フォール中にバイトすることが圧倒的に多いことであります。
やっぱり
・・・・・・
コレってさあ・・・
あんまり考えたくはないけど
ペレットだと思ってるだろ、絶対💢
ポンドエリアも減水、濁りが入っており水底までは見透かせませんが、ヒットさせた魚が激しく水面を暴れまわり明らかに通常でない動きをすると、見透かすことのできない深みから他のレインボー達がそれはもうものすごい数でワラワラ〜っと浮上してきます。
そしてよせばいいのに、彼らの声がOSSANにははっきりと聞こえてきてしまったのでありますな。
「ねえ、なに食べてるの?」
「まだある?こっちにもクレ!」
「どこ?何処にエサがあるの??」
「独り占めする気かコラ!俺にもよこせって!!」
「オウオウオゥ、ウドぅリャぁァあぁ!」
・・・・・
ポンドエリアにも、この日は相当な数の羽虫が舞っておりました。
他に地を這うもの、水底に潜むもの、季節のオススメとしては蜂や蟻の類など。
様々に昆虫たちは豊富なようであります。
止水域に移動してから、もうずっと釣れ続けていますな。文字通りほとんどワンキャスト・ワンフィッシュ状態。前日に放流でもしたのでありましょうか。
どの魚も満々としたボディとうっとりするようなヒレを持つ30㌢以上であります。フックアップすれば素晴らしい、爆発的なスピードを見せてくれます。
OSSANは楽しんでいます。
我が剛竿を絞り、#6ラインを巻いたリール・ドラグをやすやすと突破してくれる魚が、このエリアには見えないだけでひしめいておるようなのであります。
さすがにこれだけの昆虫たちの数であってもその空腹は賄えないであろうことは想像に難くありませんな。
きっと午後はこれで押し通すことになるだろうと考えていた、釣れ続けてボロボロになってしまったオリーブ色のビーズヘッド・リーチをティペットから外してパッチに刺しました。
もう今日は使いませんな。
風になびくティペットの先端に目を凝らしながらもそのバックにある水面を眺め、ちょっと空恐ろしい妄想が動き出しそうでありました。
OSSANはフライ・フィッシングをしに来ているのであります。
この日の赤久縄の天候はめまぐるしい変化を見せました。
晴れて日差しに炙られていたかと思うと、にわか雨。そうかと思うといきなり突風が吹いてくる・・・という塩梅であります。
油断してレインウェアを持っていかなかったので、本降りとならず助かりましたな。
多少なりと流れを感じるもう一方の広めの区画と見える釣場ではティペットを5Xまで上げ、#10のでっかいカディスを結びました。
略してデカデスのみでの勝負であります。
これで釣れない魚は釣らない。
と鼻の穴を広げていたのでありますが、バイト率は下がるものの魚のサイズを選ぶまでの効果は見られませんでしたな。
風が水面をさざ波立たせると躊躇せずバイトしてきます。
フライ手前で魚がUターンしたのが見えてもラインを引っ張り、水面をフライが滑走する状態を演出してやると追いかけてきてバイト。
レインボーも空中に飛び上がって捕食することもあるんだと発見もありましたな。毎度感心しておりますが、すごい能力でありますな。
17時のタイムアップを迎えるまで、ほぼずーっと入れ食い状態は続きました。
実は密かに期待していた、60㌢オーバーのハコスチ・レインボーは当然のように釣れませんでしたな。
午前はどうなる事かと思いましたが一日が終わってみれば、コンディションの良い魚たちに目いっぱいに遊んでもらうことはできました。
今思い返すと恐らく60尾以上であったでありましょう。
ロッド重量とパワーに負け気味であるワタクシの右腕は、翌日になって筋肉痛を覚えたほどでありますな。
とても楽しんだのであります。
しかし人間とは(主にOSSAN)勝手傲慢かつ強欲なものでありますな。
釣りに行って釣れなければ、それは当然辛いです。
そうかと言って、今回のようにボコボコに釣れたとしてもそれが即、全方位的満足感に繋がるのかというと どうもそうではないようなのでありますな。
サイズも数も、多少落ちたとしても午前中の源流エリアでこのような歓びを味わいたかった。と再び考えてしまうのであります。
釣れなければカッカし、釣れても何かしら文句を言う・・・ホント、救えない奴でありますな。
未だこの辺りをうまく言い表すことができないのであります。モヤモヤしてしまうのであります。
”釣れれば良いというものでもない”
それだけの事なんでありましょうが、これが難しいんですな。
どんな要件を満たせば一日の釣りが完全に充足するのか。
人それぞれに異なりもするであろう、OSSANにとってのその要件の一つ一つとは一体どのようなものなのであるのか。
それを知るために、こと釣りにおいてはフライ・フィッシングと言う流儀が自分にとって一番近道ではないのかと予感しておるのであります。
”きっとそこにそれがある”と信じられる気がしているのであります。
経験の浅いOSSANが「生意気に何か言ってるよ」・・・と言うところでありますなw
さ~て・・・
立て続けの大活躍をしてくれた、大好きなカディスの仲間たちを巻き足すことといたしましょうか。
コメント
実釣で使用してみると、ロッドが思っていた感じと違う。
コレ、よくあるある!
自分の場合、結果的にロッドの本数が増えました(苦笑)
さて、「一日の釣りが完全に充足する」要件って、なかなかに難しいですね~。
釣果?過程?局面?…それともその全部?
長いことフライやっていても、よく解りません(^_^;)
すぺっくるど様、こんにちわ!
そうですか、解らないですか・・・じゃあ私なんぞは向こうン十年はわからず仕舞いということですねw
また一つ安心してしまいました。
これからの釣行で、その一つ一つのピースをゆっくり集めていくことといたします。
新しいロッドを買いに行ったはずが、またもや違うものを買ってきてしまった私であります。
その話はまた後日^^;