暑~い8月も半ばに差し掛かり、世間様はお盆休み。
我が勤め先では相も変わらず日々様々な問題が勃発し続けているのでもありますが、OSSANは遊ぶために仕事をしているのであります。
自分の目の前にある仕事だけをトットと片づけて、今年も無理やりの連休を奪取することに成功しましたな。
薄情なようですが、一人休んだくらいでどうこうなるような会社なら、どのみちマトモではありませんな。
昨年は宿願であるファミリーキャンプに出かけたのでありました。
しかし年にたった一度の夏休み(当たり前なんですが)であります。
我が趣味に家族を付き合わせるのも”今夏は”諦めることといたしました。
那須に続いてのファミリーキャンプは、秋頃に狙いを定めることといたしますな。
細君が選んだ夏休みは ”上高地で二泊。ついでに飛騨高山散策” というものでありました。
優柔不断の性格もあって、一か月以上前から旅先と日程の決定を急かしていたにも拘らず、たまたま空いたであろう部屋を押さえられたのは数日前でありました。
そうですか。
上高地も二十数年ぶりなんですなあ・・・
まだ独身の頃。
細君にはちょっと言えない相手と五千尺ホテルへ投宿した美しい思い出も、記憶からは消え去ろうとしております。
♪ 夏がく~れば おもいだす~
いや、尾瀬だから! それ尾瀬だから!!
しかも尾瀬に行ったのは別のvdんslkね;khbs!;kんk;!!”
・・・さて、本日から二泊予定の西糸屋山荘さんは14時チェックインとのことで、松本城なんぞを見物してからゆっくりと。
マイカー規制がありますので沢渡(さわんど)というエリアにある駐車場の一つに車を置き、ここからはタクシーですな。
道々運ちゃんに聞くところによると、脇を流れる梓川にもクマが出たとのこと。
数日前にも釣り人が襲われる事故が発生したとのことであります。
いくつかの入渓地点を教えてもらいつつ、高価な移動手段の納得料とすることといたします。(沢渡~上高地バスターミナル迄、定額料金4,200円。ついでに駐車場は一日600円。)
その他、上高地に関する情報も色々と聞くことができ有意義ではありました。
しかし家族連れでなければ当然バス利用ですな。
午後も遅くなってから到着したバスターミナルは、帰りのバスを待つ人々が長蛇の列でありました。
森の奥まで続くその列を横目に、年間150万とも200万とも言われる人が訪れるというのもあながち誇大表記ではないのだナアと感じましたな。
そして久々の河童橋でありますが、それはもう見事に観光、登山客も入り乱れて大賑わいでありました。
いやはや、ものすごい人気なのでありますな。
そして偏屈者であるワタクシは、このような猥雑極まりない光景や人々の嬌声等を見聞きしてしまうと、どんどんヘソが曲がっていってしまう習性なのであります。
しかしこの上高地の森の香りや梓川の清冽さ。
間近に迫る穂高連峰や、目覚めつつあるらしき焼岳の佇まいを眺めてしまうと
ウム。いたしかたあるまい・・・
などと、しかめ面をしつつも頷くしかないのでありました。
上高地は日光・湯元キャンプ場と同等の、標高1500㍍の高地であります。
真夏でも最高気温が25℃を上回ることは稀であるようですな。この滞在期間中は超えていたようですが・・・
やっぱり夏は山に限るのであります!
これでフライ・ロッドを振ることができれば最高なのでありますが、それはエリア一帯が国の特別名勝、特別天然記念物に指定されておるので叶わぬ願いなのでありますな・・・
真夏と言うのに数秒も立ちこむと足先から脳天までがジンジンと痛くなる程の冷たい梓川に、いい歳こいたOSSANと我が家族は
うぅおおぉうぅ!ムリムリムリ〜〜!!
と、周囲で一番やかましい嬌声をあげてしまっておるのでありました。(顰め面はどうした・・・)
まる一日がフリータイムである二日目。
河童橋~梓川右岸の自然探勝路~明神池・嘉門次小屋で昼食~橋を渡って左岸~徳沢キャンプ場の偵察~左岸路で小梨平を経て一気に河童橋へ戻ってくる。
というハイキングであります。
普通に歩けば往復で4時間余りのコースでありますな。
だらりだらりと10時過ぎに出発。
気分の良い場所を見つけてはその度ごとに道草を喰いながら、家族と共にギャハギャハと馬鹿話をわめきあいつつ河童橋に戻ったころには17時を回っておりました。
往復で12㌔ほどでありましょうかな?
なまりになまった我が足腰にはこれくらいでちょうど良い運動でありました。
道中では幾度
「最高だ」「素晴らしい」
と口をついて出たことでありましょうか。
思いがけず長距離を歩かされて無口になりつつあった娘は、しまいに呆れかえっておりましたな。
「回数を数えておけばよかった」などと言われるほどでありました。
これは余談でありますが。
行きあうみなさんが皆、結構なハイペースで歩いてらっしゃる事に気が付きましたな。
山のフル装備の方も、デイパックのご婦人方も、「ちょっと調子に乗って歩いて来すぎちゃったかな?」というハンドバッグのおっちゃんも。
休憩中はそれぞれ景色も楽しんでらっしゃるんでしょうが、歩いているときには皆さん一様に足元を見てらっしゃる。
”脇目も振らず、一心不乱に歩いて”らっしゃる。
如何にもモッタイナイと感じてしまったのですな。
昆虫類も豊富でしたし、森を透かし見上げる樹上にはキツツキの仲間がこちらを伺っておりました。
倒木更新の各ステージも全て見て取れますし、梓川に流れ込む各沢もそれぞれに個性的な様子を持っていました。
めったに見られないモノたちがひしめいていると感じられるこの地を、皆さん特急のように通過してらっしゃる気がしてならなかったのでありますな。
バスや電車の時間を気にしてらっしゃる方もいるでしょうし、本日この地にお泊りでない方も沢山いらっしゃるでしょう。
面白く感じるポイントなんぞ それこそ人それぞれでしょうし、ハイペースで歩かなければならない理由がお有りなんだとは思うんです。
「イヤ、もったいないなぁ・・・でもホント余計なお世話なんだよなあ・・・」
ついつい、グルグルと考えてしまいましたな。
自分だって重いザックを担いで、時間に追われていれば悠長にしていられないくせにね・・・
その夜、夕食後には夜空を見に。
見事な星空に再び「素晴らしい!」を連発しておりましたが、同時に視力の衰えも再確認することとなり複雑な気持ちともなったことであります・・・
宿のオヤジさんによると、ここのところずっと夜は天気が悪く、星が見えるのは久しぶりだということでありました。
布団に潜り込み、網戸から流れ込んでくる濃密な森の気配をウトウトと楽しんでいる頃、唐突に激しい雨音が聞こえてきましたな。
ついさっきまであれほど星が瞬いていたというのに。
やはり、ここは上高地なのでありますな。
明けて翌日。
帰りがけに飛騨高山まで足を伸ばし、”リスの森飛騨山野草自然庭園”と”城下町・古い町並”を見物してきましたな。
駐車場はどこも一杯で、精神的にかなりグッタリしながらも・・・
古い町並が好きなOSSANには堪らないのでありますが、ここもまた凄い混雑でありました。
あぶなく上高地で充電できたパワーを消費してしまうところでありましたよ・・・
そして散策中に帰りの高速道路の渋滞を気にしているのも、この時期らしいと言えばそうなのでありましょうか・・・
たった二泊三日の夏休みは、楽しい時間の常としてあっけなく終わってしまいました。
次回、この地を訪れることができるのはいつになることでありましょうか?
秋の景色も見てみたいものであります。紅葉もまた美しいんでしょうなあ・・・
もしかしてまた20年後とか・・・?そうしたらOSSANはすでにJITTYANでありますな。
そのときにはもう少しゆっくりと楽しみたいものであります。
さて。
例によってとりとめなく書いている間に、都内は雨が降り続き ほんの少しですが過ごしやすくなってきましたな。
今年はもう一箇所、是非行っておきたい場所があるのであります。
あまり時間がありませんな。
誰にも悟られないように(そんな必要もないと思うけど)、急いで準備を進めることと致します!