十数日ぶりに都内の最高気温が30℃を下回ったある日。
OSSANは約1年ぶりにロードバイク(自転車)に乗ることといたしましたな。
ここ最近は暑くて何をするにも気力が湧かず、釣りにも出かけられないで運動不足も極まれり・・・
意識的に汗をかかないと、どんどん不健康になっていってしまう予感に突き動かされ、いつもは電車を乗り継いでゆく散歩コースを自転車で走ろうとおもったのであります。
距離にして往復で約19㌔ほど。
何もこんな季節に走らないでも・・・とも思いますが、加速度的にサイズ感を増す腹囲にも危機感を募らせる今日この頃なのであります。
CASIO WSD-F20のサイクリング・アクティビティ機能を試したかったことと、池袋のショップでいつぞや見かけた自転車用の簡易的なワイヤー錠を、系列店のある上野で手に入れようと思ったのでもありました。
その昔、お祭りがあると立ち寄っていた大きな神社などに寄道をしつつ、上野公園の大道芸を見物しながらも到着したショップにはお目当てのワイヤー錠は発見できませんでしたな。
理想的発汗量を継続させ、手ぶらとなった帰りがけに幼馴染の家にも立寄りましたな。
様々なよしなしごとをボソボソと話し合い、いざ帰ろうとバイクの施錠を解こうとしたんですがね。
開錠できないんでありますよ。
恐らく細君が100均のようなショップで購入してきたものでありましょう、いかにも安っぽいそのロックはウンともスンとも言わなくなっておりました。
キーをシリンダー部に挿入することはできるのでありますが、まったく回転しないんですな。
しばらくグリグリとやっていたのでありますが埒が明かず、友人がCRC-556を注油してくれてようやく開錠することができました。
やれホッとした・・・ということで帰路につき、当座の生活費を下ろそうと立ち寄った銀行のATM。
一瞬、嫌な予感は脳裏によぎったのでありますが、ここはその昔愛車が盗難に遭った駅の至近でもあるわけで、一瞬とは言えバイクを施錠しないわけにはいかないのでありました。
ATMから戻り、恐る恐るキーを差し込んでみましたらば案の定・・・
開錠できません・・・;
長い事ウンウン唸りつつも、道行く人々の怪訝そうな視線に晒されて奮闘いたしましたが、二進も三進もいかない状況となってしまいました。
幾度もキーの抜き差しを行った安っぽいプラスチック製のシリンダーは、そのうちキーも差し込めないくらいに変形を始めました。
いっその事、完全に分解してくれれば良いのに・・・とも考えますが、我が人生において物事が勝手に良い方向へ進行することは非常に稀でもあるのであります。
乱暴に抉っても見ましたが、やはりダメでありました。
娘に告げてきた帰宅予定時間はとうに過ぎております。
何やら雲行きまで怪しくなってきて、あろうことか小雨までパラついてきました。
夕方も遅くなり、家路を急ぐ人々の視線が突き刺さります・・・
加速度的に好ましからざる状況へ追い込まれて行きます。
近所に交番があることを思い出したOSSANは、明らかな不審者として通報される前に、自ら助けを求めることに致しましたな。
しかし交番では何とも出来ないとのこと。
ならばと近所の自転車屋さんを教えてもらい、ワイヤーを切断するための工具(実際にはクリッパーというもの)を貸してもらおうとしましたが、これも防犯上の理由で貸し出し等はできないと・・・
むむむ~~~~~;;
もしかしたら・・・と、ちゃちなニッパーを100均ショップで購入するも予想通り、ロックに使用されている鋼線の束には全く歯が立ちませんでしたな。(そんなところだけシッカリしてるんじゃないよ;;)
焦りと軽い絶望感。
競歩のように歩き回った身体に纏わりつく熱湿によって、もう全身お風呂上がりの如く汗でビッショリであります。
今日はこういう汗をかきに来た訳ではないんですがね・・・
いやはや進退窮まってしまいました。
もう、こうなったらこれを切断できる工具を買いにホームセンターへ向かうしかありませんな。
出先においてこれほど長いこと自転車から目を離す、しかも屋外に駐輪するということは無かったのであります。
長時間の駐輪が必要となる用事がある時には電車を使うこととしております。
”滅多なことでは使わない”と決めているタクシーで自宅まで。
自分の車に乗り換え、更に十数分のホームセンターへ・・・辺りが暗くなった頃、ようやくのことで我が愛車に自由を取り戻しましたな。
途方もない精神的、肉体的労力と、ただでさえ少ないお休みの日の貴重な3時間を費やしてしまいました;;
「それはちょっとビクビクしすぎだろう・・」と思われる向きもあるかと思いますが、もうこれはトラウマですな。
ああ、しかも・・・こんなものを買っても、今後使うアテなんぞは無いわけでありまして。
何が言いたいかと申しますと、”安物買い(使用含む)は時間をも失う”ということでありますな;;
なんとも悶絶的、夏の日のサイクリングでありました。
あ、でも大汗をかいたことでほんの少しだけ体重が減りましたな。
(その分ビールが美味しいので・・以下略)