春の赤久縄釣行で鼻が伸び縮みしたこと。

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歓びの季節にはできる限り出かけなければなりません。

遊んでもらう相手が自然のリズムに支配される生物である限り、それにこちらが合わせると言うことは当然なのでありますな。

それが(時間・体力・財政的に無理すれば・・)なんとか可能である。という幸せをも同時に感じることができる・・・

4月後半はこの数年、そんな季節であります。

ですが、いい気なものなのであります。

言ってみればワタクシは、季節に浮かれたイチ遊び人でありますよ。しかし相手をさせられる魚たちにとっては、命を懸けた戦いなのでありますな。

 

「この自由を侵すナニモノかに負けるということは、即ちそれは死」

 

と本能で感じるからこそ、全身全霊のファイトを魅せてくれるのでありましょう。

もし我が身が魚だったらどうでしょう。どう戦えば勝てるでしょう。

釣りという行為にこの上ない歓びを感じるOSSANは、どれほど非情冷血極まるサディストであるのか。

そのようなスルドくも深淵なる哲学的考察を掘り下げるだけの気持ちの余裕すらないまま、言い当て様ない鬱屈の中で浮沈する日常を受け入れるしかない不甲斐なさに、更にとめどない自身や環境への嫌悪感に苛まれ腐食させられてゆく。

そうして「ウヒ、うひひ・・・」などと、傍で聞けば薄気味悪い以外の何物でもない声を漏らしつつも、夜な夜なフライを巻くのであります。

そんな様子も見方を変えれば正にイッちゃってる、psycho以外の何物でもないのではないか等とず~っと考えてしまったりしているのであります。

息苦しさから逃れたい一心。

陽光が梢から漏れ注ぐ渓で、美しい魚達がヒットしてくれさえすれば、あの昇華の瞬間を再現できる・・・!

早朝の腹ごしらえは安定と安心のコロッケパン!

概ね以上のような重・暑苦しくもメンドクサイ精神状況を打破すべく、期待に腹膨らませウキウキと向かった

 

今年初の赤久縄さんは・・・!

 

上流エリア入り口の橋の上から。足元にレインボーの大物が泳いでいますが、見向きもされないのはお約束であります・・・

 

どんよりと曇りなのでありました・・・

 

気持ちのドロドロさ加減を空一面に映すようでありますな;;

翌日の関東地方は軒並み大雨という予報なのであります。

深山と言える赤久縄は早々に影響を受けることになると予想して、最初からレインウェアを着用しての出撃となりましたな。

しかし釣果のことだけ考えれば、捨てたものでもないのであります。

日の降り注ぐ好天より、曇っているか小雨のパラつく様な空模様のほうが釣果に恵まれた記憶が断然多いのであります。

ですがフライの場合、雨が降り始めてしまうとラインの取り回しやフライの扱い等、ルアーフィッシングと比べ難易度が数段上がってしまうのが悩ましいところでもあります。

 

昨年ぶりとなる釣友とのタンデムであったこの日、テーマは2つでありました。

  1. インコ・ニンフに実績を与えること。
  2. (流れの中で)大物を釣りたい!
いい感じなんですが、全体に浅くなっていますな・・・

朝一から早速上流域を釣り始めましたが、なぜか虫たちが見当たりません。

飛ぶもの、這うもの、泳ぐもの・・・な〜んにも居ないのであります。梢の隙間に、下生えの裏に、水際に姿を探しますが見つけられません。

静か過ぎるのでありますな。

きっと水中の岩をひっくり返したりすれば何らかは見つけられるのでしょうが、どうも寝込みを襲うようなイメージで気も進みません。

よく響く声はヒヨドリでありましょうか、花々も満開と言うのに虫たちの姿が見えないというのは奇妙な不安感を伴う景色でありました。

 

そんな雰囲気の中ではドライ・フライを投じる気にならず、ティペットに結ぶのはパートリッジ&オレンジならぬブラマ・ヘン&オレンジであります。

一寸痩せ気味ですな。元気でありました。
ソフトハックル・ウェットフライのルースニング。ニンフ類でのそれより実績があるのは私だけでありましょうか・・・?

水深と流れの速さから判断しチョイスした、シンカーを巻き込まないこのカラーのソフトハックルウェット・フライはまさしく爆釣でありましたな。

この小さなポイントだけで、十数尾に遊んでもらいましたな。

どうにも不思議な虫たちの居ない新緑の中で、シモリ・インジケーターはきりきり舞いを続けます。

魚が水面を割ることで、ようやくその音の分だけ生命感が景色に加えられるようであります。

 

ヘンなのヘンなのヘンなの・・・

 

月曜日と言うのに、数組のフィッシャー・メンズたちと抜きつ抜かれつの遡行となっておりましたが、この点聞いてみたくてたまらない気分でありました。

まあ、しかし。

いつまで不思議がっていても仕方ありませんので本日のテーマの一つ。

ビーズヘッド・インコバック・ニンフ(少々センターずれ品w)ですな。懲りないね・・・

こんなチャンスを逃すと、今後起用される可能性が一気に減ってしまう気がしますのでネ・・・

既に数尾を上げた後のポイントでありましたが、那須仕込みのインコ・ニンフを一流し、二流し・・・。

インジケーターは勢いよく水中を走り始めましたな!

インコニンフ初ヒットは岩魚クンでありました!

いやはや、あっさりと釣れてしまったのであります。

気を良くしてインコ・ニンフのまま釣りあがっていきますが、キッチリと魚をかけ続けてくれます!

良いトコにかかってますな。マルトフックに何の不安もありません。

ちゃんと釣れることが分かれば、別の欲も出てきます。

もう一つのテーマである大物へも俄然期待が高まるのでありますが、そのまま終了してしまうことこそがOSSANの釣行記なのでありますな・・・

変わり映えしない昼食風景・・・あ、KitKatもプラスしましたなw

一番最初にここを訪れたときと比較すると、やはり流れの様子は其処ここで変わってしまったようであります。

全体に浅くなってしまったようなのです。一昨年だったかの秋の大水の影響が未だ見て取れるのですな。

あの大物が潜んでいた水中岩盤のエグレも砂で埋まってしまい、なんということの無い流れへと姿を変えてしまっておりました。

アイツは何処へ行ってしまったのでありましょう。

流れと岩と苔に、桜の花びらが何とも言えず良いコントラストであります。小さな銀河を見るようであります。

昼食後は恒例の下流いじり+ダム湖でのサイズUP狙いであります。#5タックルをセットし、釣り下っていきますな。

上流域で多くの人とすれ違ったことも初めてでありましたが、この日は下流域でもヤング・ルアーメンの姿が目立つようでありました。

数尾のレインボーをキャッチしつつ下ってゆき、第2ポンドでビーズヘッド・MSC(らしきもの)を弱い流れに乗せたとき。

インジケーターに現れるアタリに別段変わったことは無かったように覚えていますが、合わせを入れてみるとそれまでとは明らかに異なる魚の重量感が伝わってきましたな。

引き出しておいた分のラインはあっという間に持って行かれ、久しぶりのリールファイトであります!

久しぶりにメジャーもあてましたな。46㌢。十分であります。ありがとう!

ティペットも5Xまで上げていましたので危なげはないのですが、魚が猛ダッシュすることで引き起こされる”糸鳴り”には何度聞いても脂汗をかかされます。

数度のドラグ突破を魅せてくれたレインボーは、ネットから飛び出そうになる程の大物でありましたな!

 

この個体を筆頭に、その後も尺オーバーのラッシュラッシュラッシュ!レインボー10尾に対して岩魚が一尾混じる・・・と言う豊穣具合でありました。

今度来るときは#4タックルを試してみようかな?あまりのロッド・パワーによって腕が辛いのであります。

でも、また腕がパンパンになってしまうでしょうか・・・;;

やはり縦巻きハックルのパターンは”フライフィッシングをしている!”という気分を盛り上げてくれるのであります!

入れ食い状況に更に鼻の穴を膨らませつつ、それでは・・・と第二のお試しフライであるバード・ミディアムジンジャーで作成したライト・ケイヒル#14も投入であります。

ダム湖から数えて一つ目の、魚たちがウヨウヨと群れている様子が手に取るように見える区画へキャストしましたらね、

 

釣れないんですよwww

 

おいおいおい・・・

水中系のフライには今の今まで狂ったようにアタックしていたのに、この手のひら返しは何なのでありましょう?アンマリでありますな。

それ程に水中流下の何物かを好んで捕食しているということでありましょうか?

フライが着水するとワラワラ~と浮上してきた夥しい魚影が、フライをジ~~っと見つめて次々に引き返していくので完璧な無視とは言えないところが傷つきます;;

なけなしの小遣いを費やし思い切って手に入れたハックルケープ。

それを用いてコレぞとアレンジした我が分身とも言える可愛いフライが見切られた時の虚無感や絶望感を、どう表現したら伝えることができるでしょう。

インコ・ニンフで伸びた鼻が、あっという間にへし折られてしまった瞬間なのでありました・・・

落ち着け、ワシ。やっぱりこの季節における釣行は精神衛生に有用なのでありますな・・・

でもね、その後発見もしたのでありますよ。

水面に浮かぶフライが水の流れに引っ張られるラインの影響を受けないよう、ラインだけ上流側へ打ち返す(メンディングと言うです。)とき。

もしくはフライを打ち返そうとラインをピックアップする際にフライがピクリと動いた瞬間、見切っていった魚たちが再びフライに興味を示す様子が見て取れたのであります。

生き物であると思わせる事が必要なのですな。(=浮いたまま流れていく我がフライは昆虫として認識されなかったということなんですな;;)

 

ここは一つ、トップ・ウォータールアーのように水面で誘いのアクションを入れる事にしたのであります。

当たりですな。

再び入れ食いであります。やっぱり痩せてるかな?良い形の尾鰭ですな。

それまで口を使わなかった魚たちが、アクションを加えたとたんにモンドリ打ってフライに襲い掛かるようになりました。

水に落ちた羽虫の微細な動きや振動を模すことになったのでありましょうか?

大きく水面を滑らせるような動きをさせると、勢いよく水面に飛び上がりつつのアタックを見せてくれました。(捕食をミスることも多かったのですが。)

それほど大きく動かす必要もないようであります。ラインからリーダー、ティペットへ連続した微振動が伝わるだけで争うようにフライをひったくっていきます。

右に左に、魚たちが宙を舞い続けます・・・!

道中、山を跨いだ鯉のぼりが鮮やかでありました。

大好きな縦巻きハックルのドライ・フライが活躍する引き出しを、また一つ手に入れることができた気がしましたな。

 

気が付くといつから降り始めたのか、結構な強さで雨がウェアを叩いておりタイムアップとなりました。

深くなる一方の額の皺が、ほんの少しだけ伸びたようでありますよ。

さて。

本日も色々でありましたな。

あまりに釣れすぎて、同じ魚を繰り返し相手にしているのではないかと錯覚してしまうキライはありますが、赤久縄さんは変化に富む素晴らしいフィールドなのでありますな。

虫たちも含め、ムッチリとした生命感が漲る季節はこれからでありましょう。

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2 Replies to “春の赤久縄釣行で鼻が伸び縮みしたこと。”

  1. アーカイブで赤久縄に行ったことは知っておりましたが、レアな管理釣り場ですよね。
    ここを知っていること自体、感心します。長くフライをやっている人でもあまり知られて
    いない場所かと。イワナの塩焼きとそばが美味しかったような。魚影も飽きるほど、魚体も比較的綺麗で、最下流のダム湖では、ライズする50センチ程の大イワナが出てくれたように記憶します。今回の記事から想像するに、漁獲高違反、最早、虐待の域かと。魚には申し訳ないですが、ストレス発散には最良ですかね。

  2. SHIMAさま、おはようございます!
    赤久縄ってレアだったんですか・・知りませんでしたw
    数度の釣行で、リヴァスポット早戸と並んでオフシーズンの「釣りたい欲求」を慰めてもらう良いエリアとなりました。
    シーズン初期には行っておかないと、その後の釣りが精神的に貧しいものになってしまう気がして・・・
    少しだけ気持ちにも余裕ができましたので、次回は評判の蕎麦を試したいと思っています!

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