赤久縄〜上野村冬季管理釣り場をハシゴ釣り。今季最後のキャンプ釣行ですな。

以前より相互リンクをさせていただいている、「趣味はフライフィッシング」のwind knot様とコラボ釣行してきましたな。

提案いただいたのは赤久縄〜キャンプ〜上野村冬季釣り場と盛りだくさん。

美味しいものは喉元まで詰め込まないと満足できない・・・という宿痾も、歳のおかげかだいぶ薄れてまいりましたが、事このようなアウトドア趣味において抑制することもないでしょう。

一も二もなく飛びついたのでありました。

あわよくば、様々繰り出されるワザや知識を掠め取らせていただこう・・・という魂胆なのでありますw

木々は着々と冬支度を進め、川は渇水。 落ち葉は邪魔をしてきますが、秋の山の中での釣りも乙なものであります。

事故渋滞に巻き込まれ少々遅刻となってしまいましたが、9時前に到着した赤久縄はまさに秋。

暖かな季節に満ちていた生命感はもうすっかり大気中から消えており、ピンと張り詰めるような静かな朝であります。

「初めまして。よろしくお願いします!」

初めてお会いするwind knot様には、もっと年配者かと思われていたようでありましたな。

受付でのご挨拶も早々に下流の駐車場へ移動すると、平日にも関わらず既に10台程の車が並んでおりました。

ほとんどが近隣ナンバーの、大物ハコスチ狙いルアーマンたちですな。

タックルセットももどかしく、10代の頃から信頼・愛用しているウールシャツの上にレインジャケットを着込んで渓流エリアへ浸透します。

スタートは肌寒くとも、運動量が上がってくれば暑いくらいになる筈であります。

さて、ネチッこいタイプの釣りをする先行者が居ないと良いのでありますが・・・。

ウェーダーを通して感じる水の冷たさと、色づく木々に囲まれて「ああ、秋の渓流釣りをしているのだなぁ。これもまた贅沢なことだなぁ・・・」と、感慨も一入なのであります。

ただ、そう感じられるのには天候が穏やかである必要がありますな。冷たい雨に打たれる中のフライフィッシングでは、苦行以外の何物でもなくなってしまいます。

多くの釣行で雨に祟られてきた一年でしたので、心ほぐれる思いでありました。

黄葉の落ち葉と赤久縄イワナ。IPhoneにも偏光フィルターが欲しい・・・ UPする写真は特例を除き、時系列とはなっておりません。

11月の初旬。最低気温は一桁に落ちるとのことで、ドライフライで釣り上がれるのか不安がありましたな。

しかし、「このポイントの反応で先行者の様子が測れますね。」とwind knotさんの放ったフライには早速ヒットがありました。

天候も釣果も釣り方も、全く心配のない1日を予感出来ましたな。

勝手知ったる、馴染みの流れを釣り上がり始めて程なく。#14パラシュートをひったくった魚はイワナでありました。

久しぶりの小気味良い手応えを堪能し、その愛おしい魚体からフライを外そうと手を伸ばしてみると、どうも様子がオカシイのでありました。

その岩魚はなんと、

水の中も食欲の秋ですな。 邪魔してすまんかった・・・

山女魚さん丸呑み中  ∑(゚Д゚)!

でありましたな。

イヤハヤ・・・

岩魚の貪欲悪食とはよく聞く話でありますが、獲物が三分の一も口から見えているのに、次の獲物を獲ろうとしたのですな。

余程腹が減って欲張ったのか、チョロいエサだから・・と思って油断したものか。

いずれにせよ、あまり行儀の良いことではありませんナ・・・

その日のファーストフィッシュを手にした後、必ず起こる身体の震えを収めるのに一服つけましたな。

wind knot様の釣りを遠目に眺めておりました。

Wind knot様はバックパック+チェストパック+サブロッドと、重装備でありますな。

記事としては書いておりませんが、10月の末頃にもある管理釣り場(ココはチョット秘密w)へ出かけておりました。

その際同行頂いたS氏にも思うことですが、やはりフライフィッシングを長く探究されている方々の釣りを目の当たりにすると、技術や経験に裏打ちされた「所作」と言うか、「型」のようなものを感じてしまいますな。

今回盗み見させていただいたwind knot様にもそのようなモノを感じます。身ごなしや足運び、ツール類の捌き、軽やか且つ正確なキャスティング・・・

こちらが釣りに集中していてフト気がつくと、いつの間にか脇を通り上流で釣っていたりします。

いつもアタフタ、ドタバタとやたらにラインを振り回し、ココぞの場面で絡まるティペットに眦吊り上げ息はゼェハァ・・・

悶絶の釣りを続けるOSSANがあのような域に達するには、まだまだ色々な事やモノが足りないようなのでありますな。

恐らく、今年最後の山女魚となるはずですな。ありがとう。

このところ、先達のフィッシングスタイルを観察できることは非常に有用なことなのだと感じるようになりました。

WEB上でも大御所の動画などがUPされていますが、繊細で透明なティペットが複雑な流れの中でどのように存在し、釣行全体の中ではどのようなタイミングで魚が出ているのか・・・等までは映し出してくれませんな。

独学フライフィッシングの徒であるワタクシにとって、このような実地での機会はとても貴重なものなのであります。

とはいえ。

この日の魚たちは余程ご機嫌麗しかったのか、OSSANのフライにも次々と素直な反応を示してくれましたな。

そして自然渓流エリアの落差のある流れがそうさせるのか、はたまた餌となる虫たちが豊富なためなのか(あ、弱肉強食もネ^^;)。

山女魚、岩魚、虹鱒と早々に三目達成しましたが、それぞれの魚体のコンディションが良いのにウットリしてしまいます。

巨岩帯に入ってからの虹鱒29㎝。良いコンディションと思います。非常に力強く、落ち込みを二つも降られ焦りましたな・・・

比較的大きな淵の流れ出しでレギュラーサイズの岩魚をかけた時。

その岩魚を追って、足元付近の岩のエグレを隠れ家としているであろう、大きな魚影がグワっと浮上してきましたな。

優に40㎝はあろうかという、今年いっぱい追い求めてきた「渓流の大物」であります!

思わず

うっわ! でっかっ!!

と叫んでしまい、すぐ脇で釣っていたwind knot様を驚かせてしまいましたよ。

初めて赤久縄を訪れた日に悔しい思いをさせられた大モノよりは大分小さいですが、増水等の影響で深場が少なくなってしまった現在も、あんな魚が存在しているということがわかって興奮してしまいましたな。

「ああ、びっくりした;; アレね・・・釣れないですよw」

「ぅへ?知ってたんですか」

「みんな狙ってるようですけどね・・・」

「むむ・・・」

後から考えれば、確かにそのポイントはルアーでもフライでも攻めにくい場所ですな。でも常識的に考えなければ、今の私でもいくつか方法を思いつきます。

今年はもうタイムUPでしょうが、来シーズンに「彼だけ」を狙ってみるのも面白いかもしれませんな・・・

朱点は薄いですが、白点もないタイプ。これもキープ。

この日はキャンプでの食事を彩ってもらうため、数尾の岩魚をキープすることにしておりましたな。

これまで赤久縄であまり見なかったタイプの岩魚が数尾、サイズも25センチ以上のものが混じりましたので、それを持ち帰ることにしました。

そんな中で、特にこの個体↓

真横からも撮っておけばよかったですな。鮮やかな朱点と赤い鰭を纏う、27㎝の岩魚。

サビも出つつありますが、鮮やかな朱点が体側に散っています。オレンジ色の尾鰭は目を瞠るような彩度を放っておりました。

幾度もここで釣りをしてきましたが、このような岩魚は初めて見ますな。

冬前&繁殖モードが影響してこうなるものなのでしょうか。または異なる系統の岩魚が入ったのでしょうか? 

わからないままなのであります。

珍しいヒット中の写真を撮っていただきましたw

渓流エリア最後のポイントでは、交互にフライを投入してのワンキャスト・ワンフィッシュという、珍しい体験もできましたな。

約4時間程と短い時間でありましたが、二人の眉間は伸び伸びと開ききって(いたはずw)渓流エリアを脱したのであります。

付け合わせの味噌こんにゃくも美味しゅうございました。

その後、初めて赤久縄さんで新蕎麦を頂きましたな。

暑い時期の屋外で汗に塗れつつカップ麺を啜るのは、もうヤメにしようと心に誓う美味さでありましたw

さて。

上野村は「まほーばの森キャンプ場」まで移動。

到着してすぐ、あまりの気温の低さに自分のオープンエア・タイプのタープでは凍えてしまうのは確実であることがわかりました。

標高700m程の山肌に位置する、広々として明るい、樹高の高い林間のキャンプ場であります。

トイレには洗浄便座。洗い場も含めなんと自動照明付き。

敷地内にはフォレストアドベンチャーと銘打つ、様々なフィールドアスレチックが用意されておりました。

何やら色々と、OSSANには似つかわしくない高規格でありますw

キャンプの準備が済んだ頃にはすっかり日が暮れて、それらの施設の様子やサイト全景を写真に収めることができませんでしたな。

Wind knot様のスクリーンテント内でグリルに火を入れ、暖をとりつつ酒盛りに突入するのであります。

今夜のメニューは

もぅ酔っ払っちゃって写真の映えを考えてないww

  1. ミックスナッツ
  2. イベリコ豚のレバーパテ
  3. ゴルゴンゾーラ・ピカンテ
  4. 野菜マシマシ+豆腐を入れたモツ煮込み

そしてなんと言っても、

こんなに豪華にしてくれなくても良いですが、赤久縄さんで捌いてくれるのは助かりますな(有料)。

釣ってきた岩魚たちの刺身と塩焼きであります!

イヤ、この刺身の美味かったことと言ったら・・・こればかりは家や店で食べても、同様には感じられないと思いますな。

フィッシング&キャンプで味わうからこその、唯一無二の贅沢品であります。

ビール〜上出来な甲州の白〜日本酒と飲み進めていると、夜が更けるに従い足元や首筋に絡みついてくる冷気が尋常ではなくなってきましたな。

その中でフライ、旅、キャスティング、渓、タックル、音楽や昔話・・・

様々な語らいは木々の梢や星々までも遍く巡り、なお戻って尽きることがないのでありました。

惜しむらくはワタクシの場合、それらの記憶を殆ど明朝に持ち越すことが出来ない事でありますな・・・

翌日。

一瞬とも言える、日本の秋は美しいですな。

すっかり寝坊して上野村冬季釣り場に挑戦しましたな。

イヤ、驚きました。

出遅れたとはいえ、目ぼしいポイントにはひと人ヒト・・・。

そして底の見透かせる瀬や浅場には、魚は居ないのが良く見えます。

多少深さのあるポイントを打たなければイケナイのは分かるのですが、入る場所がありませんw

またもや入魂失敗ww

このようなフィールドとターゲットのために、ライトなスイッチロッド&少し大きめのランディングネットまで新調しておったのであります。

人の合間を縫うように移動を続けつつ、ウェット、ニンフ、ドライ・・・色々なことを試してみましたな。

でっかい ハ コ ス チ・・・

 

ご覧になりたいですかな?

 

 

どうしても?

どうぞ・・・

・・・!?

ちょっww   しかも・・スレ!?

最後の最後まで、カッコ悪いことで申し訳ないのでありますが・・・

上野村冬季釣り場での釣果は

以 上 !

でありますな。

いかに人気釣り場、高難度の相手とは言え、「なぁに、ナンダかんだで虹鱒ですからナ。どんなに厳しくとも一尾くらいは・・・w」などとタカを括っておったのであります。

それがこの体たらく・・・

最高の天気でありましたな。釣れてる人はいるのです。ヘタなだけでありますな;;

観察していると、ズ〜っと同じポイント(魚が居る場所)に陣取り、繰り返し攻め抜いている方がヒットさせている例が目立つようであります。

それらは今の自分には、ちょっと出来ない(飽きちゃう^^;)釣り方のようです。

これは仕方ありません。「完敗」でありました。

所用のため先に帰路に着くwind knot様と来シーズンの再会を約し、お別れいたしましたな。

ワタクシはハコスチを完全に諦め、15時までロングリーダー&ティペットの扱いとキャストの練習に取り組んだ後、ヘトヘトになって上野村を後にしたのでありました。

澄んで高い秋空の下、よく釣り、よく飲み語り、よく笑うことが出来ましたな。

それはどれだけ得難く、恵まれた時間だったでしょう。

お誘いいただいたwind knot様に改めて感謝申し上げます。

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コメント

  1. windknot より:

    おはようございます。
    そうか、例の悪食イワナはファーストヒットだったんでしたっけ。どうもすぐ記憶が霞んでしまうんで、何匹か釣ったあとだと思ってました。
    最初の魚の口からしっぽが生えてたらそりゃ体も震えますね(笑)
    とにかく楽しい釣りとキャンプでした。また行きましょう、今回はほんとうにありがとうございました。

  2. OSSAN より:

    wind knot様こんにちわ。
    記憶が怪しくなるほど良く釣れて、管理釣り場であっても私には珍しい事でしたw
    上野村では惨敗しましたが、冬季釣り場かは別としてまた来年も出かけるつもりです。
    行ってみたいフィールドが沢山あって、困ってしまいますね^^;

  3. しげ より:

    こんばんは!
    白点のない岩魚、ヤマトみたいな雰囲気ですね!
    他の魚もサイズが揃っていて、この季節に自然渓流で楽しめるのは楽しいですね^^

    ハコスチは、僕も先日やられました…(泣)
    ポイントが限られて入る場所も少ないし、いてもスレていて気難しいし…
    掛かれば引きは凄いですけど、そこまでが大変で(^_^;)
    でも、リベンジマッチしてこようと思います。

  4. OSSAN より:

    しげ様こんにちわ。
    赤久縄は渓流、緩やかなプール、ポンドとバリエーションのあるエリアなのでお気に入りです。
    ちょっと遠いですけどね^^;
    私はどうも上野村のコスチには相手にされる気がしないので、今年中にもう一度、今度は止水でのキャスト練習をしに行くつもりです。