浮気相手はテンカラ釣り・・・・イイじゃな~いww

親父殿と管釣りに行くことにしたOSSAN。

勢いでテンカラ釣り道具を揃えることにしましたな。

いや、別にバスタックルでルアー。でも良かったはずなんですがね。

何故か「フライ(毛鉤)」で釣りたいんですよ。長い人生にはそんな時もきっと有るんです。

いつだったかフライフィッシングの重鎮の方のHPを見ていた時、どんな文脈かは忘れましたが・・・

釣り上げたトラウトの口元に刺さっている釣り針はルアーよりもフライの方が絵になる」

というようなニュアンスの記述があったと記憶しておりますな。

OSSANも同感ですな。反対にバスの口元にはいかにも”アメリカ〜ン”なルアーがあったほうが似合うと思っても居ますが。

ま、ともあれテンカラのロッドとラインが必要ということで色々調べておるうちに「ん〜この釣りも深い・・・」と知ってしまいましたな。

その中身や魅力については又別の機会に譲るとして竿ですな、竿。

釣り場の注意書きなんかを読んでおりますと、「テンカラはテンカラ専用のロッド使用のこと。」「渓流竿、他の流用は禁止です」などと書かれております。

OSSAN、ヒネクレてますからねすぐ「ああ、渓流竿でも使えるんだな」なんて考えてしまうわけです。

でもね、OSSANはテンカラ専用ロッド買いますよ。

そうしないと本当のテンカラ釣りの楽しさに近づけない気がしますからな。

釣れればどんな方法でも良い。なんて考えるほど落ちぶれてもおらんつもりですしな。

しかし専用の「おお〜これはこだわりのありそうな竿だ、意味もわからずほしい!」なんていうロッドは平気でウン万コース。

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当然買えませんので3・6メートル 三千円のロッドをチョイスww

口コミレビューでは一抹の不安を覚えましたがね^^;;

しかし!!

我が初めてのFFロッドに比べお値段なんと1/7!まあ、なんてコスパ高いんでしょう!しかもリールがいらないんですよ!

あのバカ高いフライラインも必要無いんです!これは見逃せませんよ、奥さん!!等といささか錯乱してしまいましたな。

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コレにその辺の◯州屋さんで見つけた一番安いテーパーライン3・6M 2セットを買い占め(二個しか残ってなかった)。

後はフライティペットとして使っているフロロ3LBを組み合わせ、OSSANが巻いた怪しげで、どうにも胡散臭いフライがあれば釣りになると言うんですから西洋式毛鉤釣りに比べてお気軽なもんですな。

そんなこんなで、佳き日に管釣りへでかけましてな。

心細くも怪しい知識をフル動員し、テンカラタックルを親父殿に渡し、フライそれぞれの説明(浮く、沈む、引っ張る)と竿の振り方だけレクチャーしてあとは勝手に釣ってねと放置しましたな。

OSSANは自分はコンスタントに釣り続け(魚沢山いるんだから当たり前)親父殿がどうするか少し距離を空けて観察しておったんですよ。まあ、なんちゅう薄情なムスコでありましょうか。

彼は彼なりに釣りに対して自負有る人間ですからな。あんまりムスコがあれこれ言いすぎてもうるさいと感じるでしょうしな。

親父殿は初めてのタックルの扱いにモタモタしつつ釣り始めましたが全く釣れません。

フライはOSSANの巻いた怪しさ満点の同じものを使っており、ハリスの太さも長さも同じです。

違いが有るとすればラインの長さによる魚との距離感の違いだけなはずです。

でも足元にも魚は沢山見えてます。さあ、どうする親父殿?

ややあって、フライを流すライン取り、チョイスしている毛鉤のチェックをしようと彼の方へ行こうとした時、全く知らない方がそばに居り、楽しそうに談笑しつつ親父殿はその方からテンカラ釣りの指導を受けている様子が見えました。

親父殿の服装はとてもこのアウトドアに馴染んでおらず(本人あまりそのようなことに頓着するタイプでもない)しかも釣れていないことに色々と不憫と思われ方だったのでしょうかな。

親父殿はその方にいろいろ教えていただいたうえ、なんとお手製の毛鉤まで戴いていたのでしたな。

常連さんだったのか、この釣り場のインストラクター的な方だったのかはわかりません。

(その節は我が親父殿が大変お世話になりましてありがとうございました。)

で、その方が何処かへ行かれてからもしばらく見ておったのですがやはり釣れないようです。

だんだんOSSANも不安になってきましたな。テンカラってそんなに釣れないもんなの??

タックル交換です。

親父殿にリールの扱い、ラインを伸ばしていくイメージの説明。フライの補充、少々細めのハリスを渡して少しだけキャストの練習をさせ、またも放置しますw

しかし・・・

十数分後、彼の姿を視界に捉えると、驚いたことに親父殿は初めてと思えないようなキャストを繰り返しており、そのフライを目で追いかけて見ても良いポイントにしっかり入っていましたな。。。

放っておいてもそのうち釣るでしょう。

親父殿、おそるべし・・・・

さてOSSANにとっても初めてのテンカラ釣りなわけです。

ロッドが長い分重心がフライロッドよりも先端よりになりますが、何のことはない、延べ竿で毛鉤釣りをしている見たまんまのイメージですな。

ラインが竿と同じ長さプラスアルファしか無いんで、射程距離は随分と短い感じがしてしまいますが、「届かないところは釣れない(釣らない)」と割り切ることで随分と気楽なもんです。

届くポイント。水流がヨレて水底迄見えていない箇所、白泡の中、頭を出している岩の向こう側、その後ろの流れの巻き、届くならばメインストリームの向こう側。

そんなところをラインが短いので何度も何度も繰り返し打ちなおして少しずつ移動していきます。

来ましたな。小さな落ち込みの小さな白泡の立つ、単なる水のヨレとも言える小場所。

GRヘアズイアーニンフ#12を流すこと2度め。白の見やすいテーパーラインの少しのタルミが水流の与える変化とは明らかに違う力学によって”プンっ”と弾けるように動きましたな。

初めて握るテンカラロッドへ無意識に合わせをくれ、それは柔らかいけれど魚のサイズさえも正確に手元に伝えてきます。

「な〜んだ、普通に釣れるし」

トラウトのグニグニした首を振る抵抗もしなやかな穂先のせいで糸を伝わって「ああ、コレならバレないな」と妙な安心感もありましたな。

約25Cm。テンカラ初フィッシュであります。

そんな風にして親父殿もコツを飲み込んでいったのか無事、数尾釣り上げ何度目かのタックル交換。

OSSANがテンカラで出来損ないの#10 シルバーマーチブラウンを流れの中で何の気なしにターンさせた時、その日一番の大物がそいつを丸呑みしましたな。

「!!!」   

頭が真っ白になりましたな。

いきなりフライを引ったくられて完全に竿をのされてしまいましたからな。凄いパワーです。

それほど広くないプールで下流側を仕切っているのは木の橋という場所。

その流れを下られたら一巻の終わりという場所でしたな。顔は真っ青です。

何とかそちらへ行かれないように踏ん張りながらOSSANは「いや〜そっちいっちゃダメ!bfk;dfjg@ぢおrh@:あgn!」

・・・訳の分からない言葉を喚いていたようですな。

そうして白くなったり青くなったりしているOSSANをこの魚はプール中引き回してくれましたな。ラインがギンギンに張られて「キュ〜ッ」と糸鳴りしています。何度聞いても心臓に悪い音ですな。

どの位ファイトしていたか判りませんがそいつが姿を見せた時今まで釣ってきたトラウトの中でも群を抜いて「美しい」魚体であることに驚きましたな。

サイズこそ40数センチの虹鱒でしたが背がなんとも言えない明るく、それでいて深みの有るグリーン。

鮭のように尖った鼻先、欠損のない健康そうなヒレ。

レッドバンドも鮮やかな惚れ惚れする宝石のような魚体・・・

「これ、管釣りのサカナか!?」

昔、長野県野尻湖でスモールマウスバスを狙いに行ってフラッシュミノーに来たレインボーを思い出しましたな。あの頃は単に外道でしたがね・・・

この後もフライ、テンカラ、OSSAN、親父殿共々、序盤とは比較にならない程釣果を伸ばし、大満足でこの日の釣行を終えたのでした。

不安を覚えたロッドも当たり個体だったのか問題なし。

機能的にも状況的にも「ドラグ」という概念のないこの「テンカラ釣り」にはなんとも言えないエキサイティングが隠されておるように感じますな。

しかし大きな魚とやり取りするのは結構な骨が折れますな。フルパワーの出せない綱引きをするようです。

結論としましてOSSANのテンカラに持ったイメージとしては、

「話が早い釣りである」

という感想ですな。あまりフライのようにあれこれ考えなくて良い。リールもないし、ライン番手が〜ティペットは〜沈めるか浮かせるか〜それらが殆ど無いんですな。

なんともスッキリしている。

もちろん相手にできる魚の大きさに限界があろうかとも思いますがね。

もともとが山岳渓流、源流で大きくても30Cmそこそこのターゲットを狙うシステムとして確立されたものであると言うことで、そのシチュエーションならばFFは効率的には太刀打ちできないんではないかと考えてしまいましたな。

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あまり深い意味無いですが、文字ばかりでお疲れでしょう

ん〜〜流石、、、深い!深いぞ〜、面白い!!

というわけでそのうちテンカラロッドも買い増ししてしまうことは想像に難くないのでしたな。

追記

その後、程なく親父殿から連絡があり、

「面白かったなあ。俺もあの後すぐにテンカラ竿買ったよ。俺の分も毛鉤巻いておいてくれよ。」

とのことでありましたな。

さすが・・・・

いくつになっても親子なんですなあ・・・・・