ミッジフライを巻いておきますな。
フライフィッシングを始めた数年前、何の根拠もなく「やっぱり必要なんだもんね」と#20〜#28のフックを買い求めました。
そのままではバイスに固定したフックが全く見えないことに愕然とし、3.5倍の老眼鏡も手に入れて悶絶的格闘の末、いくつかのミッジフライを巻いたのであります。
これまで実釣において、それらのミッジへ手を伸ばしたのは数えられる程の機会しか有りませんでしたな。
春先に訪れることが恒例となった養沢毛鉤専用釣り場でのみ・・・だったでしょうか?
当初はその極小フライに、5〜6Xのティペットを結ぼうとして
なんでラインが通らないんだ!?
くぬヤラウッ💢
と、額に血管を浮かせて悶絶しておりましたっけ。
見えていないとは言え、フックアイより太いラインを通そうとしてたんですからネ・・・そりゃ通らないよなぁ;;
暖かくなるにつれ、飛び交う羽虫たちのサイズも大きくなりますな。
極小フライ達は次年の春先まで留守番を命じられるようになりました。
持っていっても使わないからですな。
フィールドに立てば何時でもソワソワウカウカキョロキョロと、全く落ち着かずどんどん先に進んでいってしまうワタクシであります。
よほどのことがない限り、ミッジを結ぼうとは考えないのであります。
もし仮にその必要があるのなら、そのポイントと魚はOSSANのものではないのだ・・・と考えるようにもなってきました。
静かな水面を前にじっくりとライズを待ち、マッチtheハッチのミッジフライを一撃必殺で送り込む・・・という達人の域に達するのは、きっとズット先のお話なのでありますなw
しかし。
年間に数度あるか無いかだとしても、コレらが無ければ圧倒的不利・・・と言うより勝負以前の問題と感じる日。
場合によっては、完全なる丸坊主を食らう可能性に身震いする日がある事も否定出来ません。
季節は進み、あともう少しでその時がやってきます。
買ってしまったミッジフックたちも、いつまでも使わず仕舞い込んでおくわけにもいかないではありませんか。
愛しいハックルケープにもそれらを巻ける羽は生えていますし、NEWバイスのミッジフック保持性能だって検証しなければならないのであります。
・・・はい(いつも通り)グダグダと長いですな。
そうですョ!!
できれば
巻きたくないんですww
何番のフックサイズからミッジと呼ぶのであるか?
実は未だに判然としておりませんが、ワタクシの中では#20以下をそうカテゴライズしております。
ミッジ・フライとはザックリ言うと、非常に小さなユスリカやブユ等の虫をイミテートするフライの総称ということであります。
早春のフィールドで見かけるモノホンの羽虫達は、ソレはそれは小さくて#20のフックで巻いたとしても大きすぎると感じますな。
そのようなサイズのフックに獣毛類を巻きつけ、フライに仕立てるというのは
とんでもなく集中力、精神力を消耗する
作業なのであります!
・・・あぁ〜もう・・・!
諦めて、数少ない実績を持つグリフィス・ナットから巻いていきます;;
フック、ピーコックハール、コックハックルとスレッドのみで仕立てる、非常にシンプルなフライでありますな。
ナットと言うからには、ブユ・・・なのかな?
ワタクシの場合、ボディにピーコックを巻くのは#20〜#22あたりのフックが限界でしょうか?
この形なら、もっと大きなフックでも良さそうではあります。
スレッドだけのボディにしたもの(手抜きw)や、ハックルの二色使い、ハックルを先端部だけに巻いたもの等・・・
目と手元がフックの小ささに慣れて来たので、いい気になってバリエーション(?)をいくつか。
ドンドン脱線していくのは我がブログと同様でありますな。
久しぶりに各色のハックルに触って、何やら嬉しくなってきてしまいました。
本当に小さな、クリーム色や淡緑色の蜉蝣が舞う中で、良いサイズのヤマメが空中捕食を見せてくれたことのあるミッジサイズ・CDCダン。
水中からあんな小さなフライ達(本物含む)が見えていて、しかも空中をすっ飛んで正確に捕食するというのですから、魚たちの視力は一体どうなっているのか!?
驚いてしまうのでありますな。
ガラガラの客入りだった行きつけのショップで、何故か義務感に駆られるように手に入れてきたオリーブ&ダンのCDCと、グレーのグースバイオット。
初めて使うグースのバイオットはターキーのそれよりかなり短く、#20フックでも2本使いました。(たぶん間違ってますがw)
このバイオット・ボディのフリュー(細かな毛ですな)が立ち上がる、何とも言えない虫っぽい質感が好きであります。
ダン・カラーのCDCとブラックハックルの組み合わせが気に入ったので、後々#16・#18フックでも巻いておき、今季は通年持ち歩くことにいたします。
残念なことに、このバイオットボディは弱くて壊れやすいのは実体験済みでありますな。
しかし今の所、こんなやり直しの効かない一撃必殺系極小フライたちであれば、無理にリビングをする必要もないかなぁ・・・と考えております。
スペント的フライも何本か巻いておきます。
スモーキー?且つ儚げな印象のフライにしたくて、ハックルはライトダン。ウィングをシマザキ・ストレッチボディで・・・。
羽の先端をセメント等で絞っておく画像をよく見るのですが、うまくできる気がしないのでそのままにしておきます。
#20以下のサイズのフライを巻くのには、それ以上のものと比べ疲労度が2〜3倍増し・・・と感じます。
しかも、そのように苦労して巻いても、(今のところ)ごく限られた状況でしか使おうと思わない・・・
中々に悩ましいものなのであります。
こうして連続的に巻いている最中、スーパーファイン・ワイヤのフックが一本折れましたな。
仕上げの段になってスレッドを誤って切ってしまい、少し手順を遡ってやり直そうとグリグリしている最中であります。
そこでチョイと考えてしまいました。
沢山のツマラナイものをねじ伏せ調整し、やっとの事で立っているフィールドで、二度と無いチャンスの瞬間にそのフックに勝負を託せるのか?と。
小さなフックが魚とのファイト中に折れた経験をしたことはありません。使用する事を迷ったこともありませんでしたな。
しかし、このフックに偶々尺以上の獲物が掛かったらどうでしょうか。どうだったでしょうか?
若しくはターゲットが見えており、そのような大物であるとき、このミッジフライを使わなければ食わない・・・と直感してしまったらどうでしょうか?
分かりません。
でも、「できれば使いたくないなぁ」と、我が家のリビングでは考えました。
大きめのフライを投じてガン無視されれば、それは凹みますな。
敗北は敗北であり悔しいでしょうし、瞬間の血圧はトンデモナイ値を叩き出すのでしょう。
でも、その大物はダメージを受けずそこに存在し続けるのでありますな。
はてさて。
今後のためのサンプル用として各フックを一本ずつだけ残し、数年前に購入したミッジフックをすべて巻き切りました!
TMCバイスⅡも、しっかり用をなしてくれましたな(当たり前だけど)。
在庫分と合わせれば、今のペースならば数年間はミッジを巻かなくて済むはずであります。
何やらモヤモヤしてしまいましたが、季節の巡りは止まってはくれないのでありますな。
次、行ってみよう!