今回のRED-Xハックルケープオトナ買いの最終チョイス。
その名も ”スペックルド・バジャー”
うっ・・なにそれ・・・・・!?
毎回冗長にページを書き綴るのがOSSANの常となりつつ有るようですが、まあ、そのうち疲れて文字数も減ってくることも有るでしょう。(←写真をあまり撮っていないことをごまかそうとしている)
あまり細かいことは気にせず、どうぞゆっくりなさって行っていただければ幸いですな。
OSSANの支払い能力の限界に挑むかのようにケースの上に並べられたホワイティング社製ハックルケープ達のなんという強力な誘引力であったことでしょうか。
順当にグリズリー、ブラウンのカラーを購入することを決意し、選別し、コレはと思うパッケージを小さな買い物かごにねじり込んだOSSANでありましたが、最後の最後まで”ブラック”を購入するか否か。迷いに迷いました。
家にはほとんど使用されていない黒のインディアンコックネックが有るのですな。
それを使ってアントパターン(アリンコですな)なんぞ試しに巻いてみました。加えてウェットフライのスロート部分等にも使いましたが全くと言っていい程消耗しておりません。
しかし如何せんファイバーが長すぎて「盛期には必携!」なんぞとどこでも喧伝されておるアントに関してはOSSANが巻くとなんとも豪快すぎるパラシュートスタイルになってしまい、ボックスの中でコレじゃない感をこれでもかと放出しておるのですよ。
ん〜む・・・困りましたな、パラシュートスタイルのフライというもの、今のところOSSANはあまり好みでないようなんですな。
完全な黒の羽根というもんはどうも他のフライに使う頻度的にも少ないような気もしておりますしな・・・(単なる勉強不足を棚に上げ、、)
このままここでエイヤッと買ってしまっていいものかどうか、、、
「いや、君は綺麗だよ?そう、綺麗すぎるくらいだ。」
男は今日の仕事の山場を肩の後ろあたりに何とはなく鈍い疲労として思い出しながらグラスのドライマーティニを飲み干す
「その長い髪、明るく染めていた時代も有ったのかな?君の漆黒の黒髪はじっと見ていると夜の闇に吸い込まれてしまう気になるね。
僕はホントのところクラクラしちゃってるのさ。凛としたスタイル、シンプルで謎めいたセンス、透き通りそうに細い指先・・それに引き換えアイツときたら・・・」言葉尻を濁し煙草の煙を吐く
「君はお家もたいしたもんでしょう?そんな身ごなしをしていれば誰でもわかるさ。」
ほんの一瞬、わかるかわからないか。彼女が体を固くしたことが伝わる。減点だ
「あ、ははは、生い立ちなんてどうでも良かった。ごめんごめん、君は昔のことを聞かれるのはあまり好きではないって言ってたね。悪かった。もう言わない。」
磨きぬかれた店の窓から公園越しに見おろす海はもう映す明かりもなく、深夜と言える時間を伝えていた。 努めて明るい声音で言う
「よし!お詫びに来週末のディナーは豪勢に行こうじゃないか。ほら、オーベルジュって所で食事したこと無いって言ってたよね?
そう、先日渓流釣りにいった帰りに良さそうな店を見つけたんだ。ちょっと田舎までドライブを兼ねてさ。
まだ残ってるはずの新緑を追いかけて見ないか・・」
年の頃は20代後半〜30代中盤。薄幸そうな、どこかしら神秘的な雰囲気と言うものの漂う美女に魅入られてしまった最近色々なことに疲れ気味のサラリーマン主人公OSSAN(仮名)44歳が三文小説の中でほざくようなセリフを頭のなかでグルグル妄想しながらハックルの封入されたパッケージをアレでもないこれでもないととっかえひっかえし、悶絶しておったのですな。
いえ、あくまでも雄鶏の羽根の話なんですがね・・・・
するとどうしたことでしょうか。それらの中で控えめに、ソレでいて芯の強そうな・・
例えるならば
「普段は比較的目立つタイプの大勢に囲まれその中に埋もれがちな、しかしよくよく見ると負けず劣らず可愛らしい、まるで菜の花のような女性が一瞬だけワタクシと目が合い、少しだけはにかんだように微笑みすぐに目をそらされてしまった・・」
というような印象を受けてしまうカラーを発見してしまいましたな。(どんなだ!)
申し訳ない。もうやめます。
それが今回手に入れたスペックルド・バジャーというカラーだったのですよ。
このハックルのカラー名を知ったのは家に帰り商品裏の手書き文字を読んだ後でありましたな。ぱっと見、「黒ベースに金の模様が入ってる」。おお、(菜の花のくせに)微妙にゴージャス・・・
でも決して派手な感じではないのですな。なんとも不思議。一目惚れ。(え、黒髪は・・)
ネットで調べますとどうも「スペックルド」とはまだら模様が入っている羽根のことを指していますな。
OSSANの手に入れた個体はそこまでまだら模様とは感じられず、芯が黒と言うよりなんともファジーなダークグレイの部分から綺麗に金に移行している感じですな。
この黒、グレイの部分でアント等テレストリアル系を。金の部分でスペシャルスタンダード系を巻けるんではないかと目論んだわけでありますな。
ということで何を巻こうかなあ。調べてみるとやはりと言うか、圧倒的にパラシュート系を巻いている方が多いようですな。
そこでヒネクレもんのOSSANとしましては・・・
パラダイスウィング・ストーンフライ!!
しかもグリングリンに分厚くハックリング致します。
なんかね、このスタイル好きなんですよね〜。名前が良い。パラダイス・・・・
ストーンフライと言うのは「カワゲラ」と言う昆虫のことですな。マス達の捕食する昆虫類の中では比較的大型(8〜25mmとのこと)のものになります。画像のフックは#10。
まるで季節が早いと思いますがね。ここぞというポイントで大物一発狙いですな。
背中のオーバーウィングは毛足の長いハックルを先端から根本へ向かってしごくようにして巻き止めることで作っておりますな。
言っておきますが飛びませんよ、空気抵抗が大きすぎて。数匹も釣り上げたらすぐに壊れるでしょうな・・・その儚さもまた良し・・・
巻くのも(R・コーチマンほどではないですが)とても骨が折れますな。OSSANは3本巻いたら昇天しそうになってしまいます。
回転してしまってティペットもすぐにチリチリになってしまうのでは無いでしょうか?
もったいないので管釣りでは使いたくありませんな^ー^;;
こうして見ると明らかにバイトを弾きそうですな・・・フックポイント側のハックルを刈り込むか考え中・・・
なかなか面白くも美しいハックルですな。こいつでどんなフライを巻いていこう。
順次記録に収めていきたくなるマテリアルですな。