中古ロッドのコルク・グリップへ愛と潤いを注入すること。

遅まきながら、ネットオークション(国内・海外)の釣具もチェックするようになりましたな。

最初は「どこぞの知らぬ人から手に入れる釣具とは、一体どうなってしまうものか・・・」と、決済も含めてドキドキなのでありました。

しかし一度そのラインを超えてみれば、興味のある品が安価に入手できたり、それらタックルの一つ一つの傷の経歴に思いを馳せてみる楽しさ等があることに気付いたりしております。

そのようにして既に、数本の中古フライ・ロッドも手に入れてしまっておりますな。

中々釣りに行けないくせにムチャしやがって・・・と言う所でありますが、OSSANにも色々考えるところがあるのであります。

細君には価格を含め絶対のヒミツ(バレつつありますがw)ですし、各方面が破綻しないように気をつけて参ろうと思っております・・

で、今回はそのロッドたちのグリップについてなのでありますがネ。

全てにコルクが使われておりますな。

このコルク・グリップの手触りと言いますか、握り心地と言いますか。

皆同じコルクとは言え、USEDかつ天然素材ゆえもあってか、随分と感触の異なるモノであるなぁ・・と思っているところであります。

さすがにカップ麺も飽きてきましたな。

あまりコマカイ事は気にしない質ではありますが、中にはソコを突破してくるコルク・グリップが存在するのでありますな。

経年や使用上で発生するコルクの「痩せ」や「欠け」、もしくは「変形」等が許容できそうかは、気をつけてチェックするようにしております。

しかし、写真のみでは判断できない「触感」がダメなモノもあるようなのです。

感覚なので伝え難いのでありますが、握った瞬間に「あ、これはもう嫌なカンジ・・」と思ってしまう物があったのですな。

そうすると、どれだけ期待して入手したロッドであってもダメみたいです。 フィールドでの使用を躊躇ってしまうのであります。

きっとそのまま使っていくと、早晩コルクが大きく欠けてしまったり、下手をするとグリップ自体が崩壊してしまう予感がするのでありますな。

この辺りを昭和的に例えるなら、「当初は何の気無しに立ち寄った、小料理屋を営む小股の切れ上がった美人女将と長い歳月を経てネンゴロになったまでは良かったが、心地よい酔いに霞む灯のもとでの微笑や艶っぽさは白昼には見る影もなく幻であり、ウチも外も既にガサガサに枯れ果てていることに気付いてしまった43歳独身の秋・・・」と言う状況と申しましょうか。

余計にわかり難く問題のありそうなことを書いてしまっておりますが、まぁあくまでUSEDフライ・ロッドのハナシなのであります。

コルク樫

長期間使用されなかったロッドのコルク・グリップは、決定的に「潤い」を失ってしまっているようなのでありますな。

多くは数十年前にビルドされたロッド達ですので、当然といえば当然なのかもしれません。

逆に、そのような年代のロッドのグリップが黒光りするほど使い込まれた物(稀に見掛けますが)だったとしたら、我が手元にやって来たでしょうか?

とっくにヘタって釣り竿としての機能を失っているかもしれませんし、もしそうであれば、どこかのタイミングで処分されていたかもしれません。

ワタクシはあくまで「実用できるロッド」であることに主眼を置いておりますな。

さて。

(コルク)グリップの感触に、これ程まで自身が囚われるものとは想像しておりませんでした。

プロショップに依頼して、グリップをリビルドしてもらうことも考えましたな。

しかし、まずはオリジナルの使い心地を味わっておきたいと思ったのであります。

「潤い」を失っていることが問題なのであれば、加湿+保湿してやれば良いのでありますな。

OSSANはそのような潔良くない事は致しませんが、現代は肌のみならず髪や爪さえまでも「潤い」を外部より補いつつ、美とアンチエイジングを希求・邁進している平和の浪費時代のようであります。

人体へ使用できるそれらとあれば、数十年前のコルクとはいえ、悪影響を与えるとは考えにくいと思ったのでありますな。

幸いにして我が家は年頃の娘と、その昔年頃だった細君との3人家族であります。

洗面台や風呂場には、役に立ちそうなケミカルが所狭しと林立しているのでありますな・・・

彼女らの留守を見計らい、それらを少々拝借することにいたしました。

高そうな物の使用は程々に。 バレない程度にしておくのが肝要であります。

これらを次々に試しつつ、具合の良さそうなものを模索いたしましたな。 しかし、その実験結果を定量的に示す術を持たないのは残念でありますw

あくまでOSSANの掌へ伝わってきた感覚を結果とするしかないのでありますな。

いずれも保湿機能を謳うこれらの中で、「コレは調子が良いんじゃね?」と感じたのは、昔ながらのベビー・オイルと、NIVEA・プレミアムモイスチャーというものでありました。

Niveaは香りがついているので、その点ベビーオイルの方が向いているかもしれません。

コルクの乾燥度合いにも依るのでしょうが、これらをベッタリと全体に塗布した後、含浸の時間を少々(三十分〜一時間ほど)与えつつ、軽く余分を拭き取っておくと良いようであります。

その後も吸収は持続するようで、コルク表面に残った湿りっ気はそのうち無くなります。

これでコルク痩せによる凸凹までが復元する! ・・・なんてことはありませんでしたが、手触りがしっとり、劇的に改善することは確認できました。

そして副次的効果として、油分によって浮き上がった汚れを拭き取ることができますな。

少しだけ、グリップを綺麗にする効果も見込めるようであります。

このセットは今年の秋ですかな・・・

これで十分ですな。

たったこれだけの手触りの変化によって、「これからフィールドでガンガン使ってやろう!!」という気持ちになれました。

コルクの脆くなっている感触も無くなりましたので、今後数回の釣行を重ねた後は、メラミンスポンジで軽く研磨してみても良いかな〜と考えておるところであります。

さてさて。

これらUSEDタックルたちは、どう自分色に染まって行ってくれるでしょうか。

楽しみであります。

コメント

  1. sasuraiflyfisher より:

    こんにちは。
    いつの間にかペゾンやレナード?迄増えているので驚きです。近年私が入手するロッドの殆どが年代もののバンブーロッドなので、やはりグリップの痩せが気になります。回復させる事は出来ない迄も、劣化を遅らせる事が出来ればと常々思っています。
    巷で噂されている通り、コレクションとして所蔵されていた貴重なロッドがオーナーの高齢化に伴って少しずつではありますが中古市場に出回る様になって来ました。しかし、円安が進み回復する材料も見当たらない事から暫くは様子見と思っています。
    また、新しいコレクションが増えましたら、インプレ含め情報のアップをお願いします。

    • OSSAN より:

      sasuraiflyfisher 様、こんばんわ。
      以前はかなり無頓着だったのですが、コルクの枯れた触感には前もって手当をしておくべきとの予感が働きました。
      近頃はページをUPするにも中々エネルギーを確保できず、これらも昨年中から蒐集した物たちです。
      今年中に、最低でも一度くらいは魚とのやり取りをさせてやりたいものと思ってはおりますが・・
      そんな調子でありますので、どうぞ気長にお付き合いいただければ幸いです。

  2. FFfreak より:

     なんという御散財でしょう!!
    まるで御大尽さま、大黒様のようなオオバン振る舞いではありませんか。
     比肩できるのはイーロンマスクのお買い上げのようでする。

     私如きが存じあげるのはペゾン&ミッシェルのみ。
    他のロッドはそのお名前がほぼ想像つきません。せめてお名前を。

     コルクグリップのメンテ参考にします。
    カミさんがいますので潤沢にメンテ用品はありまする。

    • OSSAN より:

      FFfreak様、こんばんわ。
      偶々大して競らずに入手できたものばかりで、運が良かっただけなのです。
      それぞれについては追々触れていくつもりですが、未だラインも通せていない有様です。
      私にマスク氏の数万分の一でも甲斐性があれば良かったのですが;;
      しかしイイ気になり過ぎました。肝心の釣行に行けなくなってしまうので、自重を決意しているところです・・・

  3. FFfreak より:

    おはようございます。
    昨日、近所の温泉街上流部で江戸時代の街道筋で釣行しました。

     高田バンブー2度目の御出勤でしたが、デメリット?に気づかされました。
     特にメンテ大変や持ち重りするといったことではなく、27cmと25cmx2匹他とウハウハだったものの、はてこのグッドサイズを釣った時に引き味がグリップというか肘に感じにくいことです。
     ロッドの腰がすべて仕事をこなしてしまう感があるのでした。
    あぁ、これが俗にいうバンブーの仕事っぷり、魚に追随のいなしっぷりでした。

     2週前にスコットS3 #2で同サイズを2匹釣った時にはサイズを感じさせる手ごたえがあったのですー。

     困った困った、次回はどうしよう。張りがあるカーボンロッドか腰の仕事のバンブーかちなみにどちらもニンフでした。
     チ○チ○のおはなしではなく悩みます。

  4. OSSAN より:

    FFfreak 様、おはようございます。
    何から何まで小煩い我らフライアングラーにおいて、ご指摘の「釣味」も譲れないところなのですね。
    何故か増え続けるフライ・ロッドに関して、その道のプロでも無い自身が残せるインプレッションは、まさにその辺りが中心となると予想しています。
    実は先日尺オーバーの岩魚を物しましたが、使用していたのが竹竿でなかったら獲れなかったのではないかと幾度も記憶を反芻しているところです。
    バンブーロッドを使用することのメリット・デメリットを、科学的・定量的に「スカッと」記せない自身が情けなく、もどかしい・・
    ワタクシは何事も経験のみを信ずる愚物であります。
    とにかくフィールドに立つしか方法はないものと、世の連休を横目に鬱屈を醸成する日々であります。