万難を排し訪れた信州で見事なまでに溪魚にフラれ、エネルギーを使い果たしたOSSAN。
せっかくの幸福感を少しずつ削り取られながら、溜まりにたまった仕事に目途をつけるのに、約一週間が必要でありました。
ようやく息が付けるようになれば、この季節ですからね。
体力の復活度を伺いつつ・・・
5月末 うらたんざわ渓流釣り場
6月半ば 丹沢ヤドリキY.G.L.スポーツフィッシングエリア
6月末 赤久縄
と、ワタクシにしては珍しく、半月に一度のペースで出かけておりました。
ちょっと今はヘトヘトなのであります。
こう書くと「エリアばっかりじゃないか!」とご指摘を受けそうでありますが、その通りなのです。
だからと言って、決してイージーな釣りばかりではないんですよ?
初めて訪れたYGLさんでは、見事なサイズのウグイたちの猛攻に撃沈もしてしまいましたw(だから記事を書けなかったのでありますが・・・)。
しかし、
〜〜 うらたん・ヤマメクラシック 〜〜
この日は思い通りに山女魚が出てくれ、気持ち良い釣りができましたな。
〜〜 赤久縄 〜〜
では十分に慰めてもらうことができ、少し前からの懸案に対する答えを導くのに力を貸してもらったのであります。
そう。「懸案」であります。
何かと申しますと、フライロッドの事なのでありますな。
エリア・フィッシングがほとんどでありますが、これまでいくつかの渓流でフライフィッシングを楽しんできました。
そしてここ最近、愛竿である7’3” クラシックライト #3に対し、「もう少しこうだったら助かるなぁ・・・」と感じる機会が増えてきておったのであります。
上記最後の釣行である赤久縄の渓流エリアを、敢えて7’8”#4のロッドで釣りあがってみました。
「もう少し」が「どのようにもう少し」なのかを整理して考えるためであります。その結果、
- 7フィート3インチというレングスが、場所によっては少々短いと感じている。
- 距離を取りたいアプローチでは限界を感じることが多い(下手だからw)。
- かと言って8フィートに達するロッドでは、良く行くフィールドには汎用性に不安があり、「長い」と感じると思う。
- セットするリーダー、ティペットの長さが伸びてきた(・・かな?だいたい14~16ft前後)ので、やっぱりもう少し長さが欲しい。
- 入り組んだポイントで、ラインをあまり出さずタイトに打ち込みたい時もあるが、アクション的にはやや不得意かな?
- 流れの中で良いサイズの魚がかかると、やり取りで主導権を失いがち。
- フライラインを着水させず、空中で保持しておきたい(所謂提灯釣り状態で)・・・と思うことが増えてきた。
- でも、#4ではオーバーパワー。
おおむね以上のような「もう少し」を確認するに至りましたな。
ロッドアクションのこともあって、「じゃあ7・6フィートのクラシックライト買えばイイねw」というほど単純な話でも無いようなのであります。
フライ・ロッドに、更なるバリエーションを持たせることを決めたのでありますな。
使用するシチュエーションが手持ちのクラシック・ライトと重複することを承知の上で・・・
- レングスは8フィート以下の#3ロッド。
- ラインループを少しだけ狭くしたいのと、魚をかけた後のやり取りを考えてミディアム~ミディアムファスト・アクション。
- カムパネラのグラスロッドが発売されたら買うと決めているので今回は別メーカーでw
これだけを決めて、情報の大海を浮沈しておりました。
そしてある雨の月曜日。
本当はリールを購入する気で出かけたショップで、やっちまったのでありますな。
ゴミゴミして傲慢で、幼稚で剥き出し、空が狭くて猥雑。嫌いな街のショップまで足を延ばしたのに、欲しいリールの在庫がなかったのでありますヨ。
たまたま昨今の世界情勢に影響されて相場が高騰していたこともあり、積み立ててきた純金を売り払い、ほんの少しだけ差益が出ていたのですよ。
気が大きくなっていたのと、やはり多少のストレス発散の為であった事も否定しません。
まったく、釣り合わない高級品であります。
「これ下さい」と伝えた途端、それまでリールへの問い合わせに対し、言ってみればゾンザイととられても仕方のないスタッフさんの対応がガラリと変わりましたからな・・・
確かに無精髭もそのままに、齢にそぐわぬ貧乏くさいカジュアルウェアで伺ったのでありますがね。
それはあまりにゲンキンに過ぎないか・・・と思ったのでありました。
まあそれは別に良いとして、方々で絶賛(?)されているロッドも一度、試してみたくなったのであります。
必ずしも軽量であることが正義ではないと言う事も、最近はわかってきたつもりではありますが・・・やはり計ります。
リールシートは「キャップ&リング」というタイプ。クラシック・ライトと同様であります。
Scott GSでは、8’4”以上のロッドはアップロック・スクリュータイプですな。
OSSANとしては少々重くなってもそっちの方が良かったのですが、そうするとバランスが悪くなってしまうのかな・・・?
コルク・グリップの先端が圧縮&コーティングされているのはScottロッドの特徴とされているようです。
欠けないようにと言うことでしょうか? 丈夫なのはwelcomeであります。
ブランクはこれまたクラシック・ライト同様のアンサンド・フィニッシュ(スコットではナチュラル・フィニッシュと呼ぶようです)。
仕上げのブランク研磨を行わないことで素材の強度を損なわず、かつ塗装等による重量増を招かず耐久性にも優れる。併せてロッドの復元スピードも速まるという事ですな。
少し勉強しましたw。
初めてのインターナル・フェルールであります。
ここも中空構造かつテーパー設計されているそうで、とんでもなく手間のかかるものだそうであります。
4ピースという事もあって、ジョイントすべき位置に印が付いているのは地味に助かりますな。
スネークガイドを一々、空中にかざさずに済みます。
グリップ長を測ってみると、手に馴染んだクラシック・ライトと5㍉しか違わないことがわかりました。
アメリカンロッド的な太さも無く(だとしたら購入しませんでしたがw)、扱いきれると思えるバランスです。
ショップで触ったとき、あまりにしっくり来たわけですな。
ロッドケースはアルミ製の頑丈なもの。安心感はありますが重いデス。
ショップ、自宅でラインを通さず振ってみた感触では、クラシック・ライトよりベンドカーブは浅く、芯がしっかりしている手応えです。
かといってパリパリもせず、ちょっと不思議な感覚であります。
ベンドピーク(?)はミッド部の先端寄りにあるように感じられ、フッキング直後のファーストダッシュを止めやすくなるような気がします。
レングスが4インチ(約10㌢)伸びたことによる、
- 多少のキャスト可能範囲の拡大。
- フライラインの空中保持のしやすさ。
比較的張りのあるアクションによる、
- タイトループ化によるキャストアキュラシーの向上。
- 尺に絡む魚とのファイト時の主導権確保。
を、期待するところであります。
はてさて。
思惑通りの性能を発揮してくれるか、楽しみでありますな!
しかし目下スケジュールが立て込み、休日は体力の回復に集中しなければならないのが辛いトコロです。
狭いリビングで徒にニューロッドを振り回し、
「パパ、頭の上で竿振るのヤメて?」
相変わらず娘に呆れられている、梅雨明け直前であります。